2008年10月26日

シャクルトンの氷

月探査衛星「かぐや」による調査で宇宙航空研究開発機構(JAXA)は氷の存在が期待されていた「シャクルトンクレーター」について、地表に氷は見つからなかったと発表しました。

「シャクルトンクレーター」は、月の南極点にあり、アイルランドの探検家アーネスト・シャクルトンにちなんで名づけられたもの。

アーネスト・シャクルトンは、1914年にエンデュアランス号で南極に向け出航しましたが、南極大陸まで320kmの地点で氷塊に阻まれ、身動きが取れなくなります。
その後、氷の圧迫でエンデュアランス号が崩壊したため、徒歩とボートで約500km離れたエレファント島に上陸。
救済を求め、数名の隊員と共にボートで荒れ狂う南氷洋をサウスジョージア島を目指します。
1000km以上航海し、やっとの思いでサウスジョージア島に到着したシャクルトンは休む間もなく2名の部下と共に未踏の山脈を越えていきます。
そして遂に捕鯨基地にたどり着くと、エレファント島に残した隊員を救うため、外国の船を借り受け、全隊員の救出に成功します。

その想像を絶する苦難を思えば、たいがいの「困難」などなにほどのことでもない、といつも思います。

そんなシャクルトンの名を冠したクレーターです。
地中には必ずや氷は存在する、そう信じたい。


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posted by カーサ at 21:47| Comment(1) | TrackBack(0) | ロボティック・ミッション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
月の地下数kmまでの構造をさぐる、かぐやの
レーダサウンダーが不調となり残念です。
溶岩チューブ(トンネル)が見つかると期待して
いました。
Posted by ようしろう at 2008年11月24日 23:29
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