それによると、自動運転に関する実験は、「Grand Challenge」※1のはるか昔の1963年に旧 通産省 工業技術院 機械技術研究所で、すでに実験が行われており、ヨーロッパでも1980年代にガイド式の自動運転バスの実用化試験が実施されていました。
その後、一時下火になりましたが、1990年代に入ると日本のITSをはじめ、欧米でも実用化に向けた研究が行われるようになりました。
これまでの様々な実証実験の結果、高速道路の専用レーンを使った長距離トラックの隊列走行(プラトーン走行)がもっとも実現性が高いようですが、誰もがあったらいいのにと思われる市街地での自動運転に関しては、専門家は否定的です。
その理由として、
実装すると高額になること、すでに実用化されている「先進安全自動車(ASV)」※2でさえ、それほどニーズがないことなどを挙げています。
米セグウェイとゼネラル・モーターズ (GM)が4月に発表したハンドルを装備した2人乗り電動2輪車。
将来的には、車同士の相互通信機能によって、自動で衝突を防止したり、渋滞を回避したりすることを目標にしているようです。
プレスリリースでは、
「あなたの好みに合わせ、運転するのも乗るのも楽しい車が、行き先まで安全に連れて行ってくれて(中略)、渋滞のストレスもなく街中を動き回る事を想像してみてほしい」と述べています。
これを専門家はどう思うかは知りません。
しかし、車で居酒屋へ出かけ、酔っ払った帰り道を自動運転で連れ帰って来てくれる、そういう未来のほうが、うれしいと思いませんか。
※1.DARPA(米国国防総省国防高等研究計画局)が主催した完全に人工知能だけで運転する無人ロボット自動車レース。砂漠地帯、都市部など2005年以降これまで3回実施されている。
※2.衝突被害軽減ブレーキ、レーンキープアシストなど、ドライバーの安全運転を支援するシステム
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