気象庁は最初の地震波をキャッチしてから3.8秒後に緊急地震速報を「高度利用者向け」と「一般向け」に発表しました※1。
この「緊急地震速報システム」は、2007年2月に「高度利用者向け」が、また2007年10月から「一般向け」の運用を開始。
「一般向け」の運用が始まってからまだ2年ということもあり、対象地域に主要動が間に合わなかったり、予測震度が最後までブレてしまったり、誤報があったりとこれまでも課題が指摘されてきました。
今回も地震発生時刻が早朝ということもあり、テレビやラジオをつけていた人がどれくらいいたのか、情報伝達の手段に課題を残しました。
まだまだ課題がある「緊急地震速報システム」ですが、この「緊急地震速報システム」のすばらしいところは、それがまさに「システム」として運用されていること。
「システム」であるなら、さまざまな課題も、改良、解決することが容易です。
ものづくりには長けていても、とかく、システムやフォーマット、コンセプトメーキングに弱い日本。
モノは簡単にマネされる可能性がありますが、システム技術や運用は高度のノウハウが必要なため、一朝一夕でできあがるものではありません。
「緊急地震速報システム」は、より精度を高めることで、日本独自のシステム技術として、やがて海外に輸出されていくことでしょう。
ロボットも、ものづくりとしてではなく、システムとしてどのように活用していくのかという視点がやはり重要です。※2
※1今回の緊急地震速報は地震波検知から約1分間に10回発表された。その内、一般向けは最初の1回のみ。
※2 ロボカーサ・ドットコム内
ロボティック・カーサ
次世代ホームネットワーク「SAN GENiS」(三洋ホームズ)の項 参照
ロボティック・システム
「エレベーター地震時管制運転システム」(三菱電機) の項 参照
「RFS-1」(富士重工業) の項 参照
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