ひとつは、日本の元祖コラボ、江戸時代初期の本阿弥光悦と俵屋宗達による「鹿下絵和歌巻」(しかしたえわかかん)。
計算しつくされた超絶技巧を駆使しているのにかかわらず、その画と書からは、自然で軽やかな、なんともいえない情感が漂います。
本来の「鹿下絵和歌巻」は、鹿の絵と新古今集の和歌からなる全長22メートルの一巻物でしたが、その後、細かく切断され、前半部分が日本の5つの美術館とふたりの個人コレクターの手に、後半部分がシアトル美術館の所蔵になりました。
会場には切断された部分をコンピュータ技術で繋げた全体像も再現されていましたが、それを見るとバラバラになったことが本当に惜しまれます。
もうひとつは、新しい宿泊のスタイルを提案するカプセルホテルの発表会「ナインアワーズ展」。
これは、カプセルをひとつのモジュールとしてとらえ、デザインや機能性で都市の宿泊の新たなインフラを目指すというもの。
その宿泊空間は、本当にシンプルで機能的。都会的なセンスにあふれています。
12月に京都に1号店がオープンするそうです。
画家と美術館の幸せな関係 (2009.6.6)