「戦艦ポチョムキン」、「イントレランス」、「風と共に去りぬ」、「市民ケーン」、「羅生門」、「七人の侍」、「用心棒」、「2001年宇宙の旅」、「スターウォーズ」、「地獄の黙示録」、「乱」、「パルプフィクション」、「マトリックス」、「タイタニック」、「千と千尋の神隠し」 ・・・
これらの作品は後にさまざまな亜流作品を誘発しますが、それは、魅力的な登場人物や斬新な脚本構成、または撮影技術などにおいて、まさに革新的であったから。
今公開中の「アバター」もしかり。
監督のジェームズ・キャメロンは自ら3Dカメラを開発。
カメラの2本のレンズの間隔を人間の目と同じにすると共に、近接物には人間の目が中央に寄るようレンズをロボット化。 また、メガネもスクリーンからの信号を受け、左右交互に見えるようにしました。
しかし、「アバター」がスゴイのは、衛星「パンドラ」の環境や生物相をはじめ、ナヴィ族の言葉や慣習などを天文学者や生物学者、言語学者などの専門家を動員してまったく0から作り上げ、3D技術を駆使することでその世界感を最も効果的に表現したこと。
そしてなにより、
「まず興味深い主人公を作り、その主人公を新しい世界に放り込み、さらに脇役たちも魅力的にすることで、そこに人間関係が生まれ、やがて障害が起こり、それを克服していく」(監督談)しっかりとした物語を作ったこと。
だから、
「アバター」にパワードスーツが出てくるからといって、ロボットが登場する最近の映画(「トランスフォーマー」とか、「ベクシル」とか、「アイアンマン」とか)なんかとは、まったく別次元の美しい映画です。
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