銀座6丁目、中央通りに昨年末にオープンしたカジュアルラグジュアリーファッションブランド「アバクロンビー&フィッチ」(アバクロ)。
ユニクロやGAP、H&M、ZARAなどのファストファッションとはあきらかに異なる「五感」を刺激するというコンセプトは、確かに面白いですし、ひさしぶりにバブルの頃の感触が蘇りました。
逆にいえば、「過去」を追体験しているような感覚で、そこには「今」をあまり感じません。
デフレが進み、低価格で質のよい商品しか生き残れない「今」の日本で、いくら美男美女のストアモデルに「What's going on?」とあいさつされても、アメリカ店の2倍近い商品価格設定が日本の消費者、特に20代の若者の支持を得られるかは疑問です。
そんな「今」の日本に、「アバクロ」はなぜアジアの第1号旗艦店を出したのか。
その向かっている先は明らかに中国市場。
「アナクロ」とさえ思える1号店を銀座に出店したのも、銀座にショッピングに来る中国人観光客向けのパイロットショップという位置づけであるような気さえします。
「アバクロ」は会社のポリシーとして取材を一切断っているそうですが、鍛え抜かれた上半身裸の男との記念撮影サービスは、それだけで十分話題性があり、口コミ効果も高いはず。
女性だけでなく、男性観光客も楽しそうに写真に収まっていました。
今後も中国市場を意識した「銀座」の活用が増えていく、のかな。
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