日本館の展示内容は、TVで見る限り、トヨタのバイオリンロボットにしろ、パナソニックのライフウォールにしろ、最先端の展示という感じはしませんでしたが、それもそのはず、基本コンセプトが「愛・地球博」の理念「自然との共生」の継承とのこと。
「日本産業館」も併せ、
市場投入のタイミングを見計らっている製品や、商品化したばかりの新製品をいかに中国市場に売り込み、浸透させていくか、そのショーケースとしての万博という位置づけになっており、今月半ばにNEDO主催で行われる人間支援型ロボットのイベントも同じ趣旨を感じます。
先端技術をわかりやすい展示やショーを通じて紹介しつつ、日本の製品を中国市場に売り込むというソフト戦略は、大阪万博から愛知万博まで、バブル期間を通じて数多くの開催された地方博を通じて養ってきた日本のイベント行政の成果ともいえます。
イベント行政は税金のムダ使いと目の敵にされていますが、巨額の予算をかけて数々の失敗を経験したからこそ将来につながることもある「見本」のような気がします。
「生命体のように呼吸する」環境を前面に押し出した日本館も、紅紫色の蚕をイメージした外観デザインを含め、とても洗練された印象で、これもさまざまな展示イベントを通して経験してきた大きな成果でしょう。
それにしても、発展する中国市場を狙っては、欧米も万博外交などを通じて積極的に攻勢をかけており、19世紀末の列強による武力侵略を少しほうふつさせるものがあります。
また遊びにきます。
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