2010年05月26日

パッション無きプレゼンの虚しさ

2016年のオリンピックの招致活動で、東京都がPR事業などに約41億円を使い、その8割にあたる約32億円を入札なしで電通に発注した問題。

長野といい、大阪といい、またまたカネにまつわる話。

東京都はオリンピック招致の目玉として、競技施設を3Dで表現したバーチャルリアリティコンテンツを制作しましたが、2022年のサッカーW杯招致を目指す日本招致委員会も、メガネなしで見られる3D映像の配信や世界300カ所以上でのパブリックビューイング(PV)の開催など、最先端技術を駆使した計画案を発表しています。

計画案では、スタンド内360度に設置された200個の8K高精細カメラ(Freeviewpoint Vision)でピッチ上の選手一人ひとりの動き、ボールの動きを、あらゆる角度から撮影することであたかもピッチ上にいるかのように感じられたり、
音声自動翻訳によって50ヶ国の言語にも対応することで観客同士やその周辺で言語の壁を超えたコミュニケーションが図れるとしています。

日本人らしいホスピタリティ(おもてなし)や科学技術立国として最先端技術を強調したいという意図もわかりますし、実際実現したらそれなりに面白いとは思いますが、しかしこれでは、この国で是非ワールドカップを開催しようと思わせるだけの、心動く「パッション」は感じられず、こうすれば立候補する他の国との違いを際立たせられるという「あざとさ」だけを感じます。

いかにも大手広告代理店が作りそうな計画書です。

このままでは、東京都の二の舞、カネのことだけが問題となるでしょう。


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posted by カーサ at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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