メキシコ戦のハーフタイムにドメネク監督と口論になり、その後、監督を侮辱する言葉を口にしたとしてニコラ・アネルカがチームから追放されたことから、選手たちが練習をボイコット。練習場で主将のパトリス・エヴラとコーチが衝突して、それに怒ったチームのマネージングディレクターが辞意を表明したことで、サルコジ大統領がスポーツ相に事態収拾を厳命する騒ぎとなっています。
個人主義の国、フランスらしい出来ごとと言ってしまえばそうなのですが、舞台はワールドカップ、しかも1分1敗の3位で予選リーグ敗退の危機にある中での個々の「我」の強さは、日本人の感覚からするとやはり驚きです。
チームの勝利ためなら、「個」を殺してでも「和」を重視する国民性と、チームは崖っぷちだろうと自分の意見は断固主張する国民性。
フランスは危機が強まれば強まるほど土壇場で団結し、英雄が国を救ってきた歴史をもつお国柄。
ジャンヌ・ダルクしかり、ナポレオンしかり、そしてジダンしかり。
今夜の南アフリカ戦でもチームを決勝トーナメントに導くヒーローが登場するかもしれませんね。
ジダンの扉 (2006.6.28)
ワールドカップ5大会分のストーリー (2006.5.15)