正体のわからないものには「ダーク(暗黒)」と名付けるセンスが宇宙物理学の面白いところ。
アメリカの大学教授が米国人45万人以上を対象にしたデータを基に、収入が上がるにつれ生活の満足度は上がるものの、必ずしも幸福感が増すとは限らないとする調査結果を発表しました。
年収と幸福の関係を統計的に分析すると、暮らしに対する満足度「生活評価」の数値は、年収が増えるにつれ上昇したのに対し、「昨日笑ったか」などの「感情的幸福」の度合いは、年収7万5000ドル(約630万円)前後で頭打ちになったとのこと。
「幸福は金で買えない」という通説を裏づける報告とメディアは伝えていますが、幸せを感じる尺度は当然人それぞれなので、参考程度の話と留めておくべきでしょう。
「妬み」や「憎悪」などの感情は、確かに存在している筈なのに、その姿カタチが見えず、自分でもコントロールできない言わば「ダークエモーション(暗黒感情)」。
「暗黒感情」があるから、葛藤や争いが起こり、数多くのドラマも生まれるわけで、人を人たらしめる「源」ともいえます。
遠い将来、例えロボットが知能を獲得したとしても、そのロボットが「暗黒感情」をもつのではなく、ロボットが人の「暗黒感情」に働きかけ、少しでも人を幸せにする存在であってほしいと思います。
参考 : 読売新聞(2010.9.7)
幸せの尺度 (2008.10.9)
ホッとする存在としてのロボット (2010.2.7)
「族」ではなく (2009.11.14)
幸せを実感できる存在 (2006.2.12)