Googleは、ロボットカーの技術開発を進めていることを発表しました。
ロボットカーの開発には「DARPA Grand Challenge」の研究者が多数参加しており、公道を使用してすでに14万マイル(約22万5千キロ)以上の試験走行を行っているようです。
Googleが、ロボットカーの開発を行う目的は明快です。
「テクノロジーを用いて大きな問題を解決する」ため。
ロボットカーが実用化されることで、『毎年世界で120万人以上が亡くなる「交通事故」を半減し、効率的な移動によって「交通渋滞」を減らし、エネルギー消費の削減と生産性に多くの時間を割り当てることが出来る』から。
片や日本。
つくば市が年内の実施を目指していたモビリティロボットの公道走行実験(※)が、来春以降にずれ込むことが明らかになりました。
その一番の原因は、モビリティロボットが現行の道路交通法に適用していないため。
シニアカーに乗った老人の転倒死亡事故や、自転車と歩行者との接触事故が増えていることも警察が神経質になっている原因かもしれませんが、モビリティロボットを活用した新しい社会システム全体の構築をいくら謳っても、極めて限定的な実証実験さえままならないなら、モビリティロボットの社会的有効性や安全性、社会受容性等を検証することさえできません。
「テクノロジーを用いて大きな問題を解決する」、イノベーションにはこういう視点こそ必要だし、そうでなければ、機能だけはやたらと高度であるけれど、閉じられた単体(モノづくり)で終わってしまいます。
(※)つくば市は2009年1月、「搭乗型移動支援ロボット公道走行実証実験特区」の認定をわが国で初めて受けた。
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