2006年10月20日

黒いヴェルベットのスクリーン

月面着陸30周年を記念して1999年に刊行された写真集「フル・ムーン」。

アポロ計画で撮影された32,000枚の写真の中から、ロケット打ち上げ、宇宙遊泳、月周回、月面着陸と探査、地球周回軌道、そして帰還に再構成して、写真による月旅行を味わうことができます。

宇宙から見た月や地球はもちろん美しいのですが、この写真集の見所は月探検の「現場」を写し取っているところ。

特に、月の塵でうす汚れた宇宙服やヘルメット、宇宙飛行士の疲れきった虚ろな表情など「現場」ならではの写真に感動します。

そして、昼間なのに空が黒いことについて、宇宙飛行士が述べた言葉が印象的です。

「あそこまで行ける気がするんだ。まるで黒いヴェルベットのスクリーンで・・・手を伸ばせば届きそうだ。
それなのに、そこにはなにもない」

来夏、打ち上げ予定の月周回衛星セレーネ。
どんな「黒いヴェルベットのスクリーン」を映し出してくれるのでしょうか。

参考コラム : 月を見る (10/6)
posted by カーサ at 10:38| Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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