2006年10月27日

「ちきゅう」の船出

海中海底工学フォーラム」で、下北半島東方沖での地球深部探査船「ちきゅう」によるライザー試験掘削の実写紹介がありました。

地球深部のコア採取をその目標とする「ちきゅう」は、今回の試験掘削で海底下の掘削世界記録(2111m)の樹立をめざしましたが、あいにくの天候で海底下647mの記録に終わってしまいました。

中国や韓国との海洋エネルギー資源を巡る権益争いが緊急課題になっていることもあり、現在、海洋権益の確保と体系的な海洋政策の確立を目的とする「海洋基本法」の原案作業が進んでいます。

「ちきゅう」が目指す掘削世界記録の樹立やマントルへの到達は、一般国民にも非常にわかりやすいトピックスであり、「海洋基本法」制定に弾みをつける意味合いもあるのかもしれません。

国家の威信と国民の期待がかかる「ちきゅう」ですが、その「初仕事」はオーストラリアの資源開発会社がノルウェーの掘削事業者に発注したケニアとオーストラリア沖の掘削作業。
つまり孫請けです。
<つづき>
posted by カーサ at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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