ミニバブルとかいわれていますが、先月、本家バブル時代を思わせるイベントが東京大学を会場に行われました。
そのイベントは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙をテーマに新しいビジネスを募集する「宇宙オープンラボ」に応募、採用された「宇宙旅行服デザインコンテスト」。
このコンテストは、高度100kmへの宇宙旅行で着る公式宇宙旅行服を開発するデザイナーを公募するというもので、
882点の中からトップ11の最終審査が行われました。
しかし、見ているうちにだんだんイライラし、怒りがこみ上げてきて、途中で退席してしまいした。
僕は長いことイベントや展示会に関わっていたので、どんなイベントであっても、安易な批判はしたくないのですが、
そのコンテストで選ばれた作品はどれも、幼稚で、想像力に乏しく、上っ面な見せ掛けに終始していました。
どの服からも宇宙の現場の「リアリティ」さがまったく感じられません。
「宇宙へのしきいを下げ」、宇宙とファッションとの接点を探るという意図や
「あえて機能的なデザインを追及しない」、という審査基準はまぁわかるとしても、
このコンテストになぜJAXAが多額な経費(年に最高3,000万円)を使う必要があるのか、まったく理解できません。
「宇宙旅行の服の心配をするなんて、まだまだ先のこと。しょせん若い娘向けPR」であり、ムキになることはないのかもしれませんが、
JAXA内でこのコンテストがどのように思われているのか、気になります。