講演したトヨタの担当者にJAXA側から熱烈なラブコール(ロボット技術&お金)がありました。担当者は困惑気味でしたが。
そのトヨタが「自動車搭載用の標準ソフトウェアを独自開発」という記事が載っていました(日本経済新聞3/29)。
現在のクルマは大量の半導体やセンサーにより、2億回/秒の演算ができる電子制御の塊であり、今後は道路側からの情報で危険を察知し、事故を防ぐ高度技術の実用化も期待されています。
現在の製造物責任(PL)法ではソフトウェアは対象外ですが、今後、外部に委託したソフトウェアの不具合によって人身事故が発生した場合、責任の所在が問われることになります。
またソフトウェア開発はマイクロソフトやインテルが得意とするところであり、
庇を貸して母屋を取られてしまったパソコンの二の舞にもなりかねません。
「標準ソフトウェアの独自開発」は、将来のロボットの姿とも重なります。
モノ作りとして、また理数教育として、とかくハード面ばかり注目されるロボットですが、ソフトウェアとの両輪で考える癖をつけていく必要があるでしょう。
参考:安全・安心 ITS を支えるセンシング技術の最新動向
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