2007年05月02日

デュマス その恐るべき表現力

連休の合間、東京都現代美術館で開催中の「マルレーネ・デュマス」展に行きました。

「いま私たちの怒りや悲しみ、死や愛といった感情をリアルに表現してくれるのは写真や映画になってしまった。かつては絵画が担っていたそのテーマをもういちど絵画の中に取り戻したい」

なんの予備知識もなく観たデュマスの作品でしたが、
その独特のタッチで描かれた人物像に、一瞬で心をわしづかみにされました。

特に荒木経惟の写真からインスピレーションを受けた「ブロークン・ホワイト」や写真家アントン・コルビンとのコラボレーション「ストリッパー」シリーズなど、「」をとことん見つめた作品群は、どれも力強く、本当にすばらしいものでした。

来年、ニューヨーク近代美術館とロサンゼルス現代美術館で大回顧展が計画されているそうですが、是非全ての作品を観てみたい、そう思わせる卓越した表現力を持つ作家だと思いました。

それに引き換え、別室で観た岡本太郎の「明日の神話」。
ただデカイというだけで、何も心に迫るものはありません。
デュマスとの才能の差だけが際立つ展示になっていました。
posted by カーサ at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | アート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック