それまでも、科学と環境に関するイベントを手がけていましたが、80年代後半はバブル全盛の時代ということもあり、「環境」を前面に出したイベントにお金を出してくれる企業はとても少なく、企画しても実現できないことが数多くありました。
そこで、「気象を通して環境を考える」というコンセプトに切り替えて、「お天気フェア」を実施したわけです。
幸い、気象庁はその業務が最先端の科学の現場でありながら、毎日の「天気」や、「地震」などを通じて直接国民に接しているおり、日々の観測や予報が国民の暮らしにダイレクトに影響する省庁ということで、国民向けイベントの予算が少しだけありました。
90〜95年は、冷夏(91年、93年)や酷暑(94年)、長雨による洪水(94年)、巨大台風による被害(90、91、93年)などの「観測史上〜」記録や、
雲仙普賢岳の噴火と火砕流、土石流被害(91年)、北海道南西沖地震(93年)、阪神・淡路大震災(95年)などの大きな災害、
また気象情報を民間企業が2次利用できる気象業務法の改正や、それに伴う気象予報士の誕生など、気象や地震に関するトピックが相次いだ6年間でもありました。
(つづく)