その中で立命館大学理工学部の手嶋教之教授から福祉・介護ロボットを開発する上で、以下のような指摘がなされていました。
簡単に要約すると、
現代の福祉のキーワードは、自分の生活は自分で決める自立・社会参加であり、国家経済が求めているのも自立支援ロボットである。
研究者はついつい機能に注目するが、福祉の目的は失われた機能の回復ではない。
自立支援ロボットの開発にはユーザニーズの把握が必要。そのためにはユーザを開発チームに入れ、特定ユーザのニーズを一般化すること。
ユーザもまったく存在しないものについて訊ねられてもきちんと答えられないので、すでに実用化されている福祉・介護ロボットを分析することが大切。
(オランダ製の自立支援ロボット「MANUS」のユーザが、かゆいところを掻くためにロボットを使っている例を挙げた)
そしてロボットの安全対策として、ロボットがなにかに触れたら、自動的に反対方向へ手を引っ込める反射機構や過大な力が加わると大きく変形するロボットアームなど、フェルセーフな力センサの開発が必要である。
(つづく)
参考 :
自立支援をめぐる言葉(1) (07.3.15)
自立支援をめぐる言葉(2) (07.3.16)
自立支援をめぐる言葉(3) (07.3.18)