2007年09月05日

自動車業界頼み市場規模予測

(つづき)
今回の成果報告会では、ロボットの市場予測についても発表がありました。

これまでのロボット市場予測は、2001年5月の「21世紀におけるロボット社会創造のための技術戦略調査報告書」をベースにしてきました。

そのときの2025年のロボット全体の市場規模は約8兆円

その後、「新産業創造戦略」(2004年5月)で、約6.2兆円に修正され、これがロボットに関する公式な市場予測数値となっていました。

今回は、RT(Robot Technology)製品を含めた市場規模予測を行っています。

RT製品とは、「機械システム製品のうち、その製品の主たる役割を果たすために必要な行為の全部又は一部を、センサー、知能・制御系、駆動系の3つの技術要素を組み合わせたRTを活用して動作するもの」と定義され、例として、
自動車のASVやエアコンの自動気流制御機能などを上げています。

そして2025年におけるRT製品(自動車、家電・住宅、建設機器など)の市場規模を1.24兆円と予測。

このRT製品を含め、次世代ロボット、生産に関連するRTシステム(ライン構築、システム設計など)、産業ロボット全体で、約5.4兆円と試算しています。

さらに、交通事故による社会経済的損失額(2004年度)、約6.7兆円がASVの普及で4割程度減少すると見込んで、社会経済的損失低減効果、約2.1兆円を足して、
2025年のロボット・RT関連産業の市場規模を、約7.5兆円になると推定しています。

将来の市場規模予測は、「当たらない」のが通常で、今後も修正が加えられていくと思いますし、民生用ロボットを取り巻く厳しい現状を考えれば、これまでの予測があまりにも現実離れしていたとも言えます。

また、ロボット単体としてではなく、ロボット技術を活用した知能システムとしてのRTを広くロボットとして捉えることにも異議はありません。

しかし、RT関連や産業用ロボット、社会経済的損失低減の大半が自動車関連のことであり、一般の人が思い浮かべる次世代ロボットが占める割合は1割程度でしかありません。

次世代ロボットが厳しい現状にあるとはいえ、これではあまりにも自動車業界頼みの情けない予測です。

これだけをみれば、次世代ロボットに未来はない、と云っているようなものです。

ロボット関係者はこの数値について、怒りを感じないのでしょうか。

また自動車がロボット市場を牽引していくことを明確にしていながら、技術戦略マップの委員に自動車関連の方が極端に少ないのはいったい何故なのでしょう。

RTの概念を日本の産業界に広く行き渡らせるためにも、自動車や家電、建設などもっと多くの関係者を巻き込んでいく努力が必要なのだと思います
(つづく)

参考 : ロボティックライフスタイル序曲 (06.8.15)
posted by カーサ at 10:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ロボット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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