2007国際ロボット展で併催された「第3回韓日サービスロボットワークショップ」。
松下電工の北野幸彦氏が無軌道自動走行ロボットの事例について講演しました。
松下電工はこれまで病院内で薬やX線フィルムなどを運ぶ「HOSPI」や、愛・地球博で屋外清掃を行う「SuiPPi」を開発。
2006年10月からは生体臨床検査(病院などから届けられた血液)の搬送を自動で行う「血液検体搬送ロボットシステム」をユーザ企業の工場で稼動させています。
「血液検体搬送ロボットシステム」は、「障害物回避」と「無軌道自律走行」の技術をベースに、血液検査検体の受け取りから自動分析装置へのセッティング、さらには検査後の回収など群制御コンピュータで、最大10台のロボットにより搬送業務を行うシステム。
自動充電で24時間連続運転も可能だそうです。
稼動後1年間、大きなトラブルもなく、ユーザからの評価も高いようですが、その要因として、
・メーカとしての信頼性
・機器の安全・安心
・顧客ニーズでの開発
を挙げています。
また、
・毎日、経営の必需品として使ってもらえること
・導入後、満足して使ってもらうためのメーカとしての覚悟
・価格を含んだユーザとのディスカッション
の必要性を述べています。
そしてなにより、
切実なニーズを持っている顧客とコンタクトし、価格、納期、課題などについてユーザとよく話し合い、毎日使ってもらえる「商品」とすること
の重要性を強調していました。
(つづく)