旧型機を使い続けることで若手への技能伝承と、歴史の“生き証人”として外部にも公開していくといいます。
日本には国宝、重要文化財から世界遺産、温泉遺産まで多くの「遺産」があります。
最近では、明治から昭和にかけての産業遺産が「大人の社会科見学」の地として人気を集めています。
日本機械学界は昨年、機械技術面で歴史的意義のあるモノを「機械遺産」として認定しました。
これまで、ただ古く、無用な長物であったモノが、「お墨付き」を得ることで脚光を浴び、再評価され、地域の新たな観光資源として活用されようとしています。
やがて、富士通のコンピュータも「情報処理遺産」として、またASIMOやAIBOも「ロボット遺産」として認定される日もくるでしょう。
文化財や歴史的建造物などを後世にしっかりと継承していくことは、とても大切なことで、特に若いときに本物に出会い、接することの意味は人間形成の面からも大きいと思います。
しかし、なんでもかんでも「遺産化」させる傾向は、カタチを変えた「ハコモノ行政」のようで、「カネ」の臭いも漂います。
「遺産」過多に踊らされぬよう、しっかりとしたいものです。
参考 : 三つ星ロボット (2007.11.20)