2008年05月26日

中性的ダンディズム

先週NHKBSで放送された「徳永英明1000thライブ」。

徳永英明が女性アーティストの名曲をカバーした「VOCALIST」シリーズからの曲を中心に90分番組として構成されていました。

徳永英明は、2001年に病気を発病し、その後2年間第一線を離れ、2005年に「VOCALIST」をヒットさせます。
今回の放送を見ての印象は、諦観にも似た「静けさ」というものでした。

若く、元気があるときは、「こだわりの生き方、気取りの生活」=ダンディズムを勢いで貫くこともできますが、心身が病み、若くもなくなってきたときに、どうすれば自分なりの生き方や生活スタイルを貫くことができるのか。

徳永英明は、女性アーティストの歌を唄うという中性的な立場に自分の身をおくことによって、自分なりのダンディズムを表現しようとしたのかもしれません。

もちろん過去の他人のヒット曲を集めたこのコンピレーションアルバムには、LIVEで本人が述べていたように、さまざまな批判もあるでしょう。

ただ、「VOCALIST」シリーズが300万枚を越えるヒットをする背景には、若さや勢いをなくしつつある現代の日本が、「中性的ダンディズム」を求める時代に入ったひとつの証なのかもしれません。

参考 : ヨーコ&ジョン、ジョン (2006.4.20)
posted by カーサ at 11:47| Comment(0) | TrackBack(0) | エトセトラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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