2008年10月09日

幸せの尺度

(つづき)
世界同時株安のきっかけとなったリーマン・ブラザーズの経営破綻。
ファルド会長の昨年度の年収は2200万ドル(22億円)。
8年間で3億5000万ドル(350億円)もの報酬を受け取り、全米各地に豪邸を所有し、多くの美術品も所蔵していました。

ノーベル物理学賞を受賞した小林誠氏の奥さんの言葉。
「ふたりで海外旅行に行ったことがないので、はじめての旅行が受賞式というのはすばらしいと思います」

家庭におけるロボットの本格普及の予測は、2025年頃。
まだまだ先は長いけど、前を向いて、いきましょう。
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2008年09月29日

ロボットの点と面

スポーツの秋。
友人たちとスポーツを楽しむ人もいるでしょうし、スポーツ観戦を楽しむ人もいるでしょう。
しかし、プロスポーツ選手にとってスポーツとは勝負事。勝ち負けのないプロスポーツはありません。

片やロボット。
ホビーとして楽しむ人もいるでしょうし、理科教材として学ぶ人もいるでしょう。
しかし、職業としてロボットに携わる人にとってロボットは実用化されることが宿命づけられた機械。
極論すれば、人々のロボットへの期待も「今までにない役立つ機械」の登場にあると言えます。

しかし、単体=点としてのロボットの限界がはっきりしている以上、環境やネットワークを介して、いかに面展開していくか。
面展開するためには全体を構築、連携させるシステム技術や、メンテナンス、コミュニケーションスキルといったサービスに関わる分野が大変重要になってきます。

そして、ロボットを導入することが費用対効果につながり、生産性が向上し、利便性も高まるなど、ロボットを面展開した場合のメリットをユーザーにアピールする必要があります。

そこがロボットビジネスのポイントだと思いますが、
わかっちゃいるけど、ままならない。
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2008年09月24日

企業ロボットの世界観と成長物語

村田製作所が発表した一輪車型ロボット「ムラタセイコちゃん」。

「ムラタセイサク君」の年下のいとこで、活発だけど照れ屋な幼稚園の年長さん。
夢はセイサク君と世界一周をすることだそうです。

ロボットらしいカタチをしたロボットが、まだ実用化されていない現状では、「ムラタセイサク君」やホンダの「ASIMO」などは企業の広告塔としての役割を担っています。
月並みに言えば、先端的な技術力をアピールすることで、企業イメージの向上や社員のモチベーションUP、またリクルーティングにとても効果があるといえます。

そして、企業の広告塔としてのロボットの最大のポイントは、独自の世界観を表現し、それを大事にするということ。
世界観を表現するためには、背後に必ず「ストーリー」が必要であり、そしてその「ストーリー」に感情移入できることが望ましい。
村田製作所もホンダもそれを実現するために「ロボットの成長物語」をその表現スタイルとしています。

人々が夢見る「ロボット」が登場するのには、まだまだ時間がかかります。
その間に独自の「世界観」をしっかり作っておくことも企業ロボットにとって、大変大事なことであり、「ロボットの成長物語」は人々の心の琴線に触れる最も効果的な方法でしょう。

ワールドカップ5大会分のストーリー (2006.5.15)
働く、ASIMO (2008.1.5)
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2008年09月20日

ロボット・オリエンテーション

パラマウントベッドが、10月に販売する入院患者向けオリエンテーションDVD。
自分が転ぶとは思ってもいない患者に具体的事例を示し、用具の適切な使い方とリスクを知ってもらうことを目的としています。

サンプル映像を見ると、なるほどと思える事例が紹介されています。※

近い将来、病院や介護施設をはじめ、様々な場所にロボットが導入されると、現在ある自動車教習所やパソコン教室のような「ロボット教習所」で、オリオンテーションツールを用いてロボットと暮らすための具体的な事例や、事故を未然に防ぐ予防法・対処法などについて学ぶ日もくることでしょう。

実際、コミュニケーションロボットを導入した介護施設などからは現在でも、導入後のロボットの活用方法について具体的に紹介するツールがほしいという声が挙がっています。

ロボットが人と接する機会が多くなればなるほど、ロボットと円滑にコミュニケーションを図るための事前講習やアフターフォローが重要になり、リスク回避のための映像ツールや事故が起こった際の保険も増えていくことと思います。

パラマウントベッド ニュースリリース (2008.9.19)

自立支援をめぐる言葉(1) (2007.3.15)
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2008年08月23日

別次元のロボット

北京五輪でもっともインパクトがあった選手は、8冠達成の競泳のマイケル・フェルプスではなく、圧倒的世界新で陸上の短距離3冠を果たしたウサイン・ボルトでした。
別次元の速さに誰もが驚き、世界中の注目を集めました。

インテル社では、何百万個もの「catom」と呼ばれる微小なマイクロロボットによって、自在に形状を変えることができる素材の研究を進めているようです。
この素材を例えばノートブックPCに使うと、
「ポケットに入れるときは小さくなり、携帯電話として使用するときは受話器の形になり、インターネットや映画を見るときは、大きく薄くなってキーボードも現れる」ことが可能になるといいます。

また同社では、モノに触れる前に「感じる」ことができる感覚機能(非接触型電界検知機能)を持ったロボットや、「この散らかったものを片づけて」といった抽象的な命令を解釈できる自律型移動ロボットもすでに開発しているようです。

世界をアッといわせる別次元のロボットの登場こそ、人々が待ち望んでいる本当の「ロボット」の姿なのかもしれません。


グランド・チャレンジU インテルの戦略 (2006.1.25)
指数関数的に加速した先 (2007.1.2)
チェスと皇帝と箱根駅伝 (2007.1.3)
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2008年08月07日

ロボット疲れ現象

アメリカの民間調査機関※によると、民主党の大統領候補・オバマ上院議員に関する情報を「多過ぎる」と答えた人は48%に達し、22%の人が「オバマ氏への好感が最近減った」と回答。

有権者の間に「オバマ疲れ」現象が起きていると分析し、
その理由として「注目を浴び過ぎて逆効果を招いている可能性がある」としています。

2005年の愛・地球博で脚光を浴びたロボットは、76種類。
(「ワーキングロボット」9種類。「恐竜型2足歩行ロボット」2種類。「プロトタイプロボット」65種類)
そのうち、曲がりなりにも商品化されたロボットは、6。
量産化されたロボットは、0。

また、2005年以降、製品発表され、または実証実験されたロボットは、約300。
そのうち商品化されたロボットは約5%で、そのほとんどはトイ、あるいはホビーに属するロボット。

製品が発表され、実証実験が行われるたびにマスコミがワッと飛びつき、その実力以上に宣伝され、そのたびに人々の注目を浴びた結果、
「ロボット疲れ現象」が起きていると感じるのは、僕だけであるといいのですが・・・

※ビュー・リサーチ・センター
参考 : 時事通信 (8月7日)

プロトタイプ率95%の行方 (2007.10.27)
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2008年07月28日

ロボットのビジネスチャンス

老朽化した下水道管による道路の陥没事故などを防ぐため、国土交通省は今年度から管の点検、交換事業の半額を補助する制度を始めるようです。

下水管の多くは1970年代以降に埋設され、設置後、30年以上たっている管が全体の15%※1。今後10年でそれが36%までになると予測されています。

また、管の破損が原因による道路陥没は、全国で年間約4400件※2。

国土交通省では今後、安全確保のための定期点検を地方自治体に促す意向のようです。

現在、市販化されている下水管検査ロボットとしては石川鉄工所の「もぐりんこ200」がありますが、
この事業領域は、地域差もなく、なにより確実なユーザー(地方自治体)が見込める数少ない分野。

地に足がついたロボットビジネスの成功事例となる可能性がありますが、問題は価格。

ただでさえ、建設土木は価格競争になりがちなだけに、どこまで市場競争力のある価格設定ができるのか。

付加価値、技術、安全と共に、「納得できる価格設定」は、ロボット市場が立ち上がるためにはどうしても避けて通れない課題なだけに、今後の成り行きを注目したいと思います。


参考 : 日経新聞 7/28
※1 2006年度
※2 2006年
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2008年06月28日

ドット・ロボ

インターネットのドメイン名を管理する国際調整機関 ICANNは、法人や個人がウェブサイトのアドレスに使用するドメイン名のルール緩和を決めたそうです。

これまでの「.com (ドットコム)」や「.jp (ドットジェイピー)」などに加え、「.love (ドットラブ)」などの使用も可能とのこと。

きっと、恋人同士などで例えば、ken-to-merry@forever.love なんていうアドレスも登場するかもしれませんね。

ルールの緩和がどの程度なのか、詳細はわかりませんが、
.loveがあるなら、.spiritや.friend、.womanなどもOK かもしれませんし、.hateや .devil、.hellなんかはどうなんでしょう。

申請すれば、.robo(ドット・ロボ)も実現するかもしれませんが、申請料は10万ドル(約1070万円)以上とのこと。

申請料の元をとるには、.roboでは当分難しいかぁ。

参考 : ロイター 6月27日
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2008年06月19日

背に腹と懐具合と体力に応じて

昨日、今日とロボットベンチャーに新たな動きがありました。

ひとつは福岡、大阪、名古屋、東京のロボットベンチャー4社が提携して、次世代ロボットの市場を創造していこうとする「連盟」の決起集会。

もうひとつは動く情報提供メディアとして独自の「ロボット放送」を展開するという発表会。

上記2つは目指す方向性は違うものの、自分たちの手で「ロボットの新たな市場を創る」という意気込みでは一致しています。

しかし、その「市場」がどのように「創造」されていくのかについて、いまひとつ具体的な姿が見えないことも事実です。

それはロボットベンチャーだけでなく、ロボット業界全体の課題でもあるでしょう。

キラーコンテンツや新技術が登場して、いきなり市場が拡大するということも100%ないとはいえませんが、今のところその兆候も特効薬もありそうもないので、
背に腹は変えられないけれど、「市場は必ず創造される」と信じて、
当面は自分の懐具合と体力に応じてやっていくしかなさそうです。

参考 : 本当に海を越えるのか、ロボットベンチャー (2008.5.2)
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2008年05月29日

ロボット三国同盟

人と接する新しい機械であるサービスロボットは、まだ検討に値する商品がほとんどないということもあり、現状ではぴったりあてはまる法律や安全基準がありません。

当分の間は、製品化されたロボットごとに既存の法律に照らし合わせて、もっとも適した法律を適用することになります。

とはいえ、構造や機能が近い既存の類似した機械との比較が有効とされます。

また、完璧な安全性を強調しすぎると、まったく普及の目途がたたないこともあり、生じるリスクより、「効能」を優先させる方向で考える必要があります。

これは医療機器のリスクマネジメントと同様の考え方で、リスクはあるかもしれないけれど、機械を使うほうがそれ以上の利益を利用者にもたらすと捉えるもの。

サービスロボットの安全性の基準づくりは、日本がもっとも進んでいるといわれていますが、
もちろん海外でも、KUKA社が「ロボコースター」でドイツの技術検査機関に安全性の認証を受けたり、
ロボット特別法が制定された韓国で安全性の基準づくりが進められたりといった動きがあります。

今後、日独韓3国で、共通の安全基準づくりがなされることもあるかもしれませんね。

※上記のサービスロボットの安全性については、(独)労働安全衛生総合研究所 池田博康氏がロボットビジネス推進協議会安全対策検討部会で講演した内容の一部を参考にしています。

参考 :
ロボ・コースター (2006.1.20)
「効用」のないロボットなんて (2006.5.23)
本当に海を越えるのか、ロボットベンチャー (2008.5.2)
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2008年04月28日

クイックル先進国と、ルンバ

この連休中に、部屋の掃除をする人も多いことと思います。
そこで活躍するのが、クイックルワイパー

1994年に花王が開発し、「かんたん手軽さ」が受けて、今ではほとんどの家庭にあると思えるくらい普及しています。

フローリング床だけでなく、畳、ビニール床もOKで、電気代もかからず、音も静か。
花粉やハウスダストを取り除く「ウェットシート」や、ワックスがけの「ワックスシート」も用意されています。

世界で250万台以上を販売している自動掃除機「ルンバ」。
しかし、日本ではなかなか思うように普及していません。※

その理由として
「アメリカに比べ、日本の部屋は狭く、段差があり、置かれている物も多いから」などと言われてきましたが、
その最大の理由は、実は「日本にはクイックルワイパーがあるから」だと、にらんでいます。

ルンバのメリット「時間にゆとりが生まれる」ことが、ユーザーにとってクイックルワイパー以上の効用だと感じられるかどうか

韓国の家電メーカーがルンバと同じような自動掃除機を発売していますが、日本で販売される気配はありません。
また、日本の家電メーカーもかなり以前に自動掃除機を開発していますが、今のところ販売の予定はありません。

※日本での「ルンバ」の累計販売台数は、公称4万台とされる。

参考 : ロボカーサ・ドットコム 「ルンバ・ディスカバリー」の項

戦士の顔 (2007.12.3)
2007国際ロボット展
Do it yourself系ロボット (2007.10.2)
殺しの烙印 (2006.6.15)
ルンバ格差 (2006.6.14)
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2008年04月06日

埋込み型タイムマシーン

きれいな桜を見ながら、ふと5年前は、どこで、誰と花見をしたっけ、と考えました。

国土交通省は、エアバッグ等が作動するような事故のときに、事故前後の車両の運動データや運転者の操作などを記録するイベントデータレコーダーの技術要件を策定しました。

加速度、車両の速度、運転者シートベルトの状態、ブレーキの有無、アクセルの開閉状態など、事故発生時に数秒間さかのぼって記録することで、事故の分析、車両の安全装置の効果評価を行うようです。

将来、移動体すべて (自転車、電動車いす、パーソナルモビリティ、ロボットetc)にこのイベントデータレコーダーが搭載されるとすると、
当然、ヒトが持つケータイにも搭載されているでしょうから、「ひたすら見たり聞いたりしたことを貯める」機能「ライフ・ログ」が実現することになります。

すでに長期間に渡るヒトの行動履歴を蓄積、統合するバーチャルタイムマシーンも研究されています。

やがて、体内に埋め込められたチップに自分の誕生から臨終までを記録し、再体験可能な「リアルなタイムマシーン」も可能になるのかもしれません。

ケータイの登場で電話番号を覚えなくなった現代人のように、
近未来人にとって、埋込み型タイムマシーンは手軽に記憶を甦らせる便利な道具となる、のかな。

参考 : 22年間で、83件がもつ意味 (2008.3.18)
バリアフリー、Intimateな技術の活用 (2007.7.27)
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2008年04月01日

ホームロボット普及の目安

綜合警備保障(ALSOK)が、富裕層向けのホームセキュリティーサービスを開始します。

サービス内容は、困ったときの緊急点検や施錠確認、年1回のハウスクリーニングや建物の設備点検、盗聴器探索サービスなどで、オプションとしてボディガードや貴重品の輸送、家事代行、留守宅管理なども提供するようです。

「富裕層向け」のお決まり、専属の「セキュリティ・コンシェルジュ」による24時間対応も行われます。

この「プレミアムセキュリティサービス」(PS)の基本費用は、月額52,500円。年間では63万円。
ボディガードなどのオプションは別料金です。

ALSOKは、これまでも家庭向けセキュリティ商品として、必要な機能に絞った月額4,000円台の商品とオーダーメイド型の7,000円台の商品を発売しており、10万件の契約があるといいます。

PSの今年度の目標件数は、200件。

日本の資産1億円以上の富裕層は約200万人ですので、富裕層1万人に1件のサービス提供を目指すことになります。

ホームロボットの需要は、ハウスクリーニング、見守り、家事代行など、PSのサービス内容とほぼ重なります。
ホームロボットの普及初期段階では、こうした富裕層向けサービス(システム)の一部オプションとして、ホームロボットがあると考えるのが自然なので、PSの契約件数がホームロボット普及のひとつの目安になるかもしれません。

参考 : ロボットとCRM (2005.1.15)
プレミアムロボット (2005.1.18)
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2008年03月26日

人類とテクノロジーと人工物観

工場鑑賞の魅力を美しい写真とウィットのある文章で紹介した「工場萌え」(東京書籍)。

日常何気なく接している化学プラントやガスタンクも季節や時間によりその姿は微妙に変化し、機能がカタチとなった簡潔で超然としたありさまは、とても凛々しく、時にすがすがしい印象さえ与えます。

先日、東京大学で開催された「IRT研究機構発足記念シンポジウム」。

記念講演を行った産業技術総合研究所理事長の吉川弘之氏は、人類とテクノロジーの歴史的変遷について独自の見解を披露していました。

『自然観、人生観と同じように、人間には人工物をどう認識するかという人工物観がある。
それは古代ではシンボルとして、中世では生存のため、生きのびるため、そして20世紀では豊かになるためであり、現代においては持続的に生きるためである。それは中世の人工物観に近く、いわば先祖返りともいえる。
(中略)
「現代の邪悪なるもの」(環境問題、テロリズム、貧困、新種の感染症など)に対する戦いは、極めて複雑で多様であるため、特定の技術だけでは解決することができない。
バラバラな技術をどうやって融合していくか。そこに持続型人工物としてのロボットの特性がある』

参考 : 遺産過多に踊る (2007.1.19)
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2008年03月18日

22年間で、83件がもつ意味

スクータータイプの電動車いすによる事故は、約22年間※1で83件。
うち死亡が40件、重傷は9件あり、
事故は、高齢者が単独で行動している際に起きていることが多く、ハンドルの操作ミスなのか製品不良によるものかなど、原因がわからないケースも多いという。※2

高齢になると生活の活動範囲がどうしても狭くなりがちで、スクータータイプの電動車いすは、気軽に乗れることから人気が出始めています。
全国の福祉機器展や健康フェアなどでも、盛んにPRされています。

22年間で83件という事故数は、自動車の事故件数に比べれば非常に少ないですが、その半数が死亡を含む重大事故というのはやはり国としては見過ごすことができないようで、
経産省は、市販されている電動車いすの実車テストなどを行いながら、消費生活用製品安全法の「特定製品」※3とすることを検討しているようです。

「食の安全」でクローズアップされている「消費者庁」設置の流れからも、
今後パーソナル・モビリティが普及する上でなにより重要視されるのは、
誤ったハンドル操作の自動修正や信号機など外部環境との連携、運転履歴データの蓄積など、安全面での機械によるアシスト機能の向上になるでしょう。

参考記事 : 毎日新聞(2/27)

※1 1985年5月から2008年1月までに
※2 独立行政法人「製品評価技術基盤機構(NITE)」
※3消費者の生命・身体の被害を防止、消費者の利益を保護するために、特定製品の製造および販売を規制する法律。

参考 :
モビリティ・デバイト (2006.8.6)
ロボットに関するいくつかの報告書C (2007.5.11)
ロボットに関するいくつかの報告書B (2007.5.9)
ロボットの社会参加と共有空間 (2007.11.22)
クルマ本体0円、距離別利用料金、家族割り (2008.1.23)

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2008年01月30日

八方美人型ロボット

再戦となったハンドボール北京五輪アジア予選。
この機にハンドボールをメジャースポーツに!と思うハンドボール関係者も多いことでしょう。

しかし、久しぶりにハンドボールの試合を見て、それはなかなか難しいかなと思いました。

ハンドボールはドイツやスペインではプロリーグがあり、北欧や旧ソ連諸国でも人気があるスポーツですが、
ちょっといじわるな見方をすれば、

ハンドボールの競技内容はサッカーに似ています。
またアイスホッケーのようでもあるし、バスケットボールのようでもあり、ドッジボールのようでもあります。
そして選手紹介の場内アナウンスはプロレスやボクシングのようであり、
観客の応援スタイルはバレーボールや都市対抗野球のようでもあります。

スカイプレーなどハンドボール独自の醍醐味はあるものの、
全体的にハンドボールならではのおもしろさがどこにあるのかが、わかりにくい。
八方美人のような感じです。

ロボットも同じですね。
機能はそこそこある、愛想もいい、でも何の効用があるのかわからない、そんなロボットを普及させようとしても、やはりそれは、難しい。

参考 :
「効用」のないロボットなんて (2006.5.23)
Say No to ・・・(2006.7.3)
理想のオリンピック (2006.7.9)
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2008年01月23日

クルマ本体0円、距離別利用料金、家族割り

揮発油(ガソリン)税の暫定税率について、継続か廃止かで論議が続いています。

ルノーと日産は、自動車のCO2排出量と排出ガスの大幅な削減を進めるイスラエル企業と共に、電気自動車の量産化を発表しました。

これは、廃棄物0(ゼロ・エミッション)社会実現を目指し、交通インフラを再生可能エネルギーへ移行するというイスラエル政府の政策に沿ったもの。

イスラエルでは2011年の利用を目指し、

・電気自動車の購入者に対し税制上の優遇措置
・全国に50万基の充電スタンドの設置

を進めていくようです。

これにより走行距離を気にすることなく、電気自動車を利用できるようになります。

また利用料金についても新しい提案をしています。
利用者はキロあたりの走行距離をベースにバッテリーの使用量に応じた利用契約を行います。
現在の携帯電話の月極料金プランのような感じですね。

将来、「クルマ本体0円、距離別利用料金、家族割り」などというサービスも出てくるかもしれません。

ガソリン税の暫定税率25円の使い道の論議に、
このイスラエルのようなダイナミックな思考が、何故出てこないのでしょう。

参考 :
中東の王子の夢は迷いのないスコーンと抜けた未来志向 (2007.1.3)
The People’s Car (2007.1.11)
マス出づる国 (2007.1.13)
移動する家電 (2007.1.15)
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2008年01月15日

移動する家電

(つづき)
2007年の新車販売台数(軽自動車除く)※1は、前年比7.6%減少の343万3829台で、4年連続で前年割れ。また軽自動車の販売台数※2も、前年比5.1%減少の191万9816台で、4年ぶりの減少。

これには人口の減少や若者の車離れ、ガソリン価格の高騰などいろいろ要因があると思いますが、
車を「移動する家電」くらいに捉える人が着実に増えてきていることも大きいと思います。
実際、家庭用電源から充電して走る家電のような「プラグインハイブリッド車」の実用化ももうすぐ。

今後もエネルギーの効率化、環境対策、ITSやインテリジェント(ロボット)化が、クルマの目指すべき方向であることは間違いありませんが、極論すればそれらは成熟した都市生活者を想定したもの。

インドのタタ・モーターズの「NANO」の登場は、
クルマなんて、安くて安全で、低燃費で、丈夫で長持ちさえすればそれでいいと考える、日本の地方「家電化」ユーザー層に、大きな影響を与えるかもしれません。

※1日本自動車販売協会連合会発表
※2全国自動車協会連合会発表

参考 :
生まれてから120年もすると (2006.5.29)
一日3機のジャンボジェット機が墜落 (2006.5.31)
当たり前の物を、消していくと (2006.6.1)
4つの将来のゴール (2006.6.2)
モビリティ・デバイト (2006.8.6)
「時間」を共有できるロボット (2006.10.3)
永く愛されるロボット (2006.10.11)
私のフェラーリ (2007.11.2)
ロボットの社会参加と共有空間 (2007.11.22)
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2007年12月07日

RTの切り分けと民俗学的アプローチ

(つづき)
2007国際ロボット展で行われた「川上川下ロボット・ビジネスセミナー」。

ロボットビジネスが振興していくにはどうすればよいか、行政、メーカ、ユーザから発表がありました。
その中で、岐阜県各務原市にある早稲田大学WABOT - HOUSE研究所の小笠原伸氏が、他のスピーカーとは違う視点カで、地域におけるRT(ロボットテクノロジー)のビジネス振興について述べていました。

WABOT - HOUSE研究所は、スタート当初、ロボットによる地域振興をロボットの難しい資料や英語で書かれた論文などで謳ったため、それは自分たちと関係のない世界だと地元の人たちに思われたそうです。

そこで、寄席やクラフト展などと同じようにロボットも地域を活性化するプロジェクトのひとつであると、「WABOT - HOUSE辻説法」や子供向けのものづくり教室など、地元のNPOとも協力して地域に溶け込む地道な活動を始めました。

一発ホームランを狙うのではなく、派手ではないが、コツコツと打率を稼ぐことにしたのだそうです。

RTなんて自分たちとは関係ないと思っている地元企業には、RTは既存技術の「置き換え」であり、RTを導入することで企業の強みも増し、それが地域の防衛にもなることを訴えました。

小笠原氏は、
「映画やテレビも最初は技術畑の人を中心に製作していたが、今はコンテンツが主役になっている。
RTは既存技術のそんなところにも置き換えることができるのか、と地元企業にわかってもらうためには、いきなり全部をRTと考えるのではなく、段階的に細かく「切り分けて」その道筋を示す必要がある
と述べました。

そして、
ロボットの多くは都市型の発想である。RTが地域で産業化していくためには、民俗学的アプローチが必要なのではないか」と。
(つづく)
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2007年12月03日

戦士の顔

2007国際ロボット展で行われたJETRO主催の「ROBO LINK FORUM」。

iRobot社の共同設立者であり、会長のヘレン・グレイナー氏が講演しました。
実用ロボットの分野でもっとも成功している経営トップの話とあって、会場には多くの人が詰め掛けました。

しかし、その内容は、
1990年の設立以来、あらゆる種類のロボットを開発、実験したがことごとく失敗したこと、
10年以上に渡る試行錯誤の末に掃除機ロボット「ルンバ」にたどり着いたこと、
その「ルンバ」シリーズは全世界で250万台以上を売り上げていること、
爆弾処理ロボット「パックボット」も世界で1000台以上配備されていること、
ロボットベンチャーで唯一NASDAQに上場していること、
そして、今後もルンバや床掃除ロボット「スクーバ」などのホームロボットと、パックボットなどの軍事用ロボットの2本柱で事業を進めていくこと、
などなど、皆良く知られたことばかりでした。

その後の質疑応答でも、どうすれば次世代ロボットが普及していくと思うかという進行役の問いに、他のスピーカーが、安全性、機能、価格などと真面目に答える中、
グレイナー氏は、
「多くの人が、ロボットは本当に使えるの?と疑いを抱いている。その猜疑心を消していかなければならない。それを証明するためにも皆さんがルンバを7〜8台購入してくれればロボットも普及していく」
と軽くいなしていました。

グレイナー氏は、映画「コンタクト」でジョディ・フォスターが演じた天文学者のように、利発で、笑顔がとてもチャーミングな魅力的な女性ですが、
ベンチャーキャピタリストから「空想科学小説の世界」と言われながらもiRobot社を15年で年商2億万ドルの企業に育て上げ、またアメリカ軍や世界の軍事関係者とも深く関わっているだけに、現場叩き上げの凄みを感じます。

世界を相手にしたiRobot社のダイナミックな展開の前では、日本のロボット業界はいかにもチマチマした印象を受けます。

グレイナー氏の目に日本のサービスロボットがどのように映ったのか、本音を聞いてみたいと思いました。
(つづく)

参考 : 2007国際ロボット展レポート
ルンバ格差 (2006.6.14)
殺しの烙印 (2006.6.15)

posted by カーサ at 13:42| Comment(0) | TrackBack(0) | ロボット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする