2012年02月18日

アコギなことは、してはいけない

ロボット関連の仕事で独立して知り得たもっとも大きなことは、
理系・技術系には、なんと多くの援助や支援策があるのかということ。

アイデアを出せば「補助金」。
ベンチャーを設立すれば「補助金」。
開発をすれば「補助金」。
設備投資をすれば「補助金」。
人を雇えば「補助金」。
機器を導入すれば「補助金」。
産学連携すれば「補助金」。

極限環境ロボットや愛・地球博関連ロボットプロジェクトに代表される、ロボット開発にからんだ巨額の補助金は、研究者の格好の飯の種になる。

そういったことにまったく頼ってこなかった身にすれば、補助金獲得だけに目の色を変え、獲得すればそのことで満足し、帳尻合わせの報告書とマスコミを呼んでの発表でお茶を濁して、
その後のロボットの実用化なんか、知りませんぜという補助金だけが目当ての無責任なロボット研究者や関連企業担当者のなんと多いことか。

ロボットは「絵」になるからマスコミはロボットを取り上げる。
すると、あたかも自分が脚光を浴びて、エラくなったと勘違いしてしまう。

補助金がある内は、尊大でエラぶっていても、補助金がなくなると急にしおらしくなり、いつの間にか部署移動させられていたり、別の補助金目当てにロボットとはまったく関係のないことを唱えていたり・・・

富士重工業の元部長が、経済産業省などから委託されたロボットの研究開発資金を不正に流用した疑いと報じられた。

アコギなことは、してはいけない。
オゴり、エラぶり、いい気になっては、いけない。

一部の人たちではあるけど、これまでずいぶん嫌な想いもし、高慢で無礼な態度にも接してきた。

あなたがたがしたことは、よーく覚えているからね。


3月11日以前と以後も、ロボット関係者の心のありかたは同じなのか (2011.4.14)
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2010年12月14日

リクルーティング・アプリ

iPhoneには様々なアプリケーションソフトがありますが、海上自衛隊が配信したアプリは、その名も「SALUTE TRAINER」。
加速度センサーで敬礼の傾きや速度などを検知し、隊員らしい美しい敬礼ができるように訓練するというもの。
敬礼は5つの指標から評価され、その測定値により、階級が割り当てられます。

敬礼訓練の様子を紹介するビデオがかなりおかしい。

より完璧な敬礼のためのサポートグッズ(筋力増強アシストや、すっぽぬけ防止カバー)や、アプリを立ち上げたら余計なこと(よこすかカレーを食べたい)は考えてはいけないなど、作り手のギャグのセンスの良さを感じます。
伊丹十三監督の映画「お葬式」に出てくる、葬式紹介ビデオのよう。

若者に海上自衛隊への親しみを持ってもらいたい考えから、アプリ制作を行ったようですが、成績が良ければ入隊を促すメッセージが届くということですので、安易な気持ちでのダウンロードにはご用心、ご用心。
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2010年11月05日

現代の二.二六

国家の最高機密ともいえる映像がいとも簡単に動画共有サイトに流された今回の事件(※)。

犯人探しや、情報管理の甘さ、中国側の対応など様々取り沙汰されていますが、動画共有サイトから発信された情報をマスコミが取り上げ、それが多くの人の知るところになるという構図が、あらためて浮き彫りになりました。

これまでも、動画共有サイトにUPされたペットや災害などの映像がTV等で放映され、より広範な人に知られるケースはありましたが、今回ほどの衝撃は初めて。

ケータイやデジカメで、あるいは防犯カメラにより、誰もが簡単に、しかも高画質で映像を記録できる時代。
動画共有サイトに流れた情報をマスコミが後追いするケースは、今後もますます増えることと思います。

それは今回のように国の体制を揺るがす情報クーデターから、政治家・芸能人のスキャンダル、職場の不正、学校への怒り、家庭内不和まで、公私を問わず、情報の価値の優劣を問わず、公平に平等に、動画共有サイトを通して「衝撃告発」は発信され続けていきます。
それを留める方法はありません。

私たちはいつの間にか、ネットを通じて告発し合う時代に生きています。

ちなみに犯人は、アフガニスタン戦争に関するアメリカ軍の機密情報がインターネット上に大量に流出した事件をヒントにしたのかもしれませんね。


※YouTube 尖閣沖中国漁船衝突映像

エンテン・アラビアンナイト (2007.10.7)
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2010年10月06日

省庁発 危機を煽る季節

水中ロボットの開発は、海洋国家である日本だからこその独自のロボット技術の進展が期待できるので、是非進めてほしいと思いますが、尖閣諸島をめぐる中国とのいざこざがあったから、海洋資源探査ロボットの開発に多額の予算を計上するというのは、違う気がします。

毎年のことですが、来年度の予算が取り沙汰されるこの時期になると、予算獲得のため、危機感をやたらと煽る省庁発の報道が多くなります。

テポドン
パトリオットミサイル
スパイ衛星
新型インフルエンザ
BCテロ
巨大地震対策 etc

今年は尖閣諸島がらみの予算計上が多くなりそうですが、予算獲得のために危機感をやたら煽ったり、それに便乗して税金を無駄使いすることがないか、しっかり見極める必要があります。



大きなテーマにカコツケテ (2008.3.24)
地球温暖化・「本気」ではない人々へ (2007.5.25)
海の一攫千金ロボット (2006.7.17)
海底下のロボット対抗戦 (2006.7.12)



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2010年08月04日

生きているのか、それとも死んでいたのか、なんて

100歳以上の高齢者の所在不明が次々に明るみに出て、
福祉や保健を担当している自治体の担当者はその対応に大わらわのようです。

家族と同居しているはずの高齢者が、実際は死んでいたなんて、普通は考えない。
身近な家族が、生きているのか死んでいるのかわからないんじゃ、他人がわかるはずがない。

現在、独居老人の見守り用として、ネットワークカメラやロボットの活用が進んでいますが、異変に気づくことはあっても、老人の生死を見守ることなど、想定していません。

今年の10月、5年に一度の国勢調査が実施されるので、今回の事件を教訓にした高齢者の身守り施策がいろいろ行われていくことになると思いますが、超高齢化時代に突入していく中での事件だけに、気が重くなりますね。


高齢者のネーミング (2008.4.3)
エンテン・アラビアンナイト (2007.10.7)


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2010年01月24日

原子力発電所オールインワンパッケージ

原子力発電所や放置された工業用放射性物質などからの被ばく事故は、世界で1,2年に1度のペースで発生しているそうです。

放射線医学総合研究所(放医研)は、海外の原子力施設などで起きた放射線被ばくや汚染事故の現場で初期医療を支援する専門チーム「緊急被ばく医療支援チーム(REMAT)」の発足を発表しました。

REMATは、被災国政府や国際原子力機関からの派遣要請を受け次第、小型携帯可能な放射線計測機器や汚染事故に対応する特殊な医薬品などを装備して48時間以内に出動。
衛星回線で日本と通信しながらリアルタイムで被ばくのデータ解析を行い、現地医療機関と連携していくようです。

放医研は、1999年9月に茨城県東海村のJCO施設で起こった臨海事故の際、被ばくした3名の治療を行った研究機関。

原子力発電所は世界的なエネルギー需要の増大やCO2排出の少ない環境面でのメリットが再評価され、中国をはじめアジア各国で建設が進むと予想されており、東芝、三菱重工、日立製作所などの日本のメーカーによる発電所施設の受注が期待されています。
日本政府としても原子力発電所の建設と運営管理、そして被ばく医療支援をセットにした、「原子力発電所オールインワンパッケージ」として海外に売り込むもくろみがあるのかもしれません。

それにしても、レスキューロボット開発関係者は、ハイチの大地震の被害状況をどのような気持ちで受け止めているのでしょうか。
発生から10日が過ぎ、今回もレスキューロボットの活躍を見ることなく、救出作業は中止されようとしています。


能登半島地震と、遠い夜明け (2007.3.26) 
レスキューロボット実戦配備 中期5ヶ年計画 (2007.8.6)
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2009年12月03日

利益を全く出さなくてもいい会社

デフレ、円高、雇用不安 ・・・ そんな世の中で、利益を全く出さなくてもいいという夢のような会社があります。

その名は、Willow Garage
グーグルの検索エンジンを開発した技術者の一人がシリコンバレーに設立した企業です。

そのWillow Garage社、先日開催された「2009国際ロボット展」でブースを出展していました。
ブースにいた説明員(本社から来日)による奇妙なほど自信溢れる説明によれば、

わが社はパーソナル・ロボットの研究・開発に貢献するため、基本ソフト「ROS」を開発している。
われわれの使命は、
社会にインパクトを与えることであり、利益は全く出なくてもいい。
なぜなら、
わが社は60人くらいの社員を無期限に維持できるだけの財産があり(現在の社員数は40名)、
しかも、
いずれの社員も世界選りすぐりの超優秀な人材である。
そんな我々が目指すロボット版Linuxである「ROS」は、無償で公開され、誰でも自由に利用や改変が可能なので、
近い将来、必ずロボットの標準OSとなる。
それゆえ、
次回(2年後)の国際ロボット展では、かなり大きなブースを展開していることだろう。

ということでした。

えへへへへ、確かに、
Willow Garage社はすでにスタンフォード大学、ペンシルベニア大学、カーネギーメロン大学、BOSCH社などと深く関与しているほか、東京大学とも交流を進めており、またトヨタやホンダなどの日本企業も関心を示しているようです。

世界の優秀な人たちがさまざまな知恵を出すことで、便利で使い勝手のいいロボットOSができるのならすばらしいことですし、しかもそれが無料のオープンソースでというのも時代にかなったやり方だと思います。
また、Willow Garage社のような気宇壮大な企業が牽引役となってサービスロボットの市場が立ち上がればとも思います。
それでも、果たしてそう思惑通りにことが進むのかどうか。

おごれる人も久しからず。

今後の動向に注目するとしましょう。


グランド・チャレンジU インテルの戦略 (2006.1.25)
知能モジュール (2007.9.3)

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2009年10月03日

サンバの国のオリンピック

成功するイベントの三種の神器といえば、「唯一」、「最大」、「初めて」。

多くの人が集まるイベントは、あまりごちゃごちゃ言うより、たいして内容はなくても単純な言葉がもっともパワーを発揮します。

10万人収容のスタジアムの屋根に太陽光パネルを設置し、水力・風力発電も活用することで、大会で発生する以上の二酸化炭素を削減する「カーボンマイナスオリンピック」を提唱した東京の五輪招致活動。

コンパクトで環境にも優しい、いわば「次世代型高付加価値オリンピック」を提唱したわけですが、結果は「南米初」のリオデジャネイロに決まりました。

イベントは、「お祭り」です。

小難しい「ハイテク環境の国のオリンピック」より、明るく情熱的な「サンバの国のオリンピック」のほうがやっぱり楽しそうです。

原初的なパワーの前では、説明しないとわからない高付加価値など、あまり意味をなさない。


理想のオリンピック (2006.7. 9)
新生東京オリンピック (2008.7.24)
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2009年05月31日

いただいたご意見につきましては、今後の検討の参考とさせていただきます

宇宙開発戦略本部が宇宙基本計画案についてパブリックコメントを募集したところ、
458人・団体から1510件の意見が寄せられ、公開されています。

「二足歩行ロボットでの月探査」に対し、批判的な意見が多いのは当然として、
全585ページに渡る様々な意見を読むと、国民の宇宙への期待がいかに大きく、かつ、いかに多様であるかがよーくわかります。
また、それら意見に対する政府の考えも述べられており、項目による政府の力入れ具合も伝わってきます。

宇宙エレベーター協会もパブリックコメントを寄せていますが、協会以外で宇宙エレベーター(軌道エレベーター)についての意見は、10件ほど。
(パブリックコメントの10.その他 参照)

そして、それらに関する政府の意見は、
「・・・いただいたご意見につきましては、今後の検討の参考とさせていただきます」
と、まさに十把一からげのまったくもって素っ気ないもの。
(つづく)

参考:朝日新聞(5月27日)
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2009年01月27日

原始生命ロボティクス チャイを飲みながら

どの分野でも突き抜けた人の仕事には、得もいわれぬエネルギーが充満し、あの人ならそれも仕方ないかと思わせる力があります。
そんなことを感じる作品をふたつ。

ひとつは、画家の横尾忠則氏初の小説集「ぶるうらんど」(文藝春秋刊)。

7年間漆黒の闇の中を徘徊していた小説家が長年連れ添った妻の力で天上界に誘われますが、天上界にも格差があり、霊格の高い妻は上の階層に行ってしまいます。残された小説家は同じ階層に住む老画家と芸術や創造の意味について葛藤します。芸術へのこだわりに苦しむ夫を見かねた妻の計らいにより、やっと自由な精神を得た小説家は妻に手を引かれ、上の階層へ旅立ちます。

横尾忠則氏の絵画同様のマンダラのごとき精神世界が展開されるおもしろい小説で、読み終わったあと、きっとチャイが飲みたくなります。

もうひとつは、CGアーティストの河口洋一郎氏による展覧会「東京大学 表現科学展−知のサバイバル」。

由緒ある湯島聖堂大成殿中庭に、古代生物を思わせる怪奇な立体造形物や自己増殖を繰り返す超高精細CG・立体視映像などが配置され、非日常的な異空間を出現させました。

河口氏の研究テーマは、「原始生命ロボティクス」。

これは、「5億年以上前のカンブリア紀の生物や過酷なサバイバルを生き抜いてきたムカデやヒトデなどの生物をCGシミュレーションし、多様性と変化に富んだ進化型生物をリアルに造形することで、宇宙探査や深海探査などで活躍するロボットを目指す」というもの。

展示作品の制作には研究機関から資金援助を受けているため、「原始的な生命が有する身体特性、サバイバルするための危険察知、コミュニケーション手段などをロボットに実装する」という「社会に役立つ」面を公にしておく必要があったようですが、展示作品から放出されるなんともいえないエネルギーに接すれば、そんなことはどうでもいいように思えてきます。
posted by カーサ at 10:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ロボット・アンダーワールド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月30日

世界平和アピール七人委員会が、ロボットの軍事利用に抗議する日

今週は雷とどしゃぶりの日々でした。

気象衛星から送られてくる画像は北海道から九州まで、これまで経験したことのない急激に発達する雨雲の姿を捉えていました。
中国が北京オリンピック期間中に雨が降らないよう気象を操作し、そのツケが日本の記録的な「どしゃぶり」につながったと、まことしやかに語られるほどの異常さです。

その頃、国会では宇宙基本法が施行され、宇宙開発戦略本部が発足。今後、内閣主導の宇宙政策が進められることになりました。

これを受けて、わが国の宇宙開発がこれまでの平和利用限定から、軍事利用にシフトしていくのではないかと危惧する世界平和アピール七人委員会は、抗議のアピールを発表しました。

同じ頃、米空軍は第174戦闘攻撃部隊に配備していた戦闘機を全て、MQ-9「リーパー」無人航空機に改編することを決定。
同部隊は今秋までにMQ-9無人航空機だけで編成された部隊になるといいます。

また、イラク南部で偵察中のMQ-9無人航空機が爆弾を搭載した無人の攻撃車両を発見。ただちに搭載していたレーザー爆弾を使って、この無人攻撃車両を破壊したと伝えられました。

グルジア紛争も、4月ころにグルジアの複数の無人偵察機(UAV)がロシアの『MiG-29』によって撃ち落とされたあたりからくすぶっていたようで、
世界的に見れば、ロボットの活用は、平和利用よりも軍事利用で進んでいます。

世界平和アピール七人委員会が、ロボットの軍事利用に抗議する日も遠くない気がします。

ロボット兵器の行方 (2006.7.14)
ヒズボラ・ロボット・アタック (2006.7.19)
地球温暖化・「本気」ではない人々へ (2007.5.25)
ロボット市街戦 (2007.8.17)
アーバンとガンダムに見る両用技術戦略の大きすぎる溝 (2007.11.9)
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2008年07月03日

彼女は、アンドロイドです。

今月から放送されているキンチョーのCM、虫除けスプレー「プレシャワー(さびない女編)」。
演じているのは「アクトロイド-DER2」(ココロ)。

当初は、本体だけが写っているバージョンだったようですが、役員会で視聴者が人間と間違えてもいけないとの意見が出たそうで、放送バージョンでは台座とコンプレッサーが映ったものとなっています。
また「彼女は、アンドロイドです」という字幕も入れたそうです。

ココロではアクトロイド-DER2をタレントとして売り出していきたい意向のようで、今後、ヒトに似ているけど、ヒトではないロボットアイドルとして、CMやTV番組などの出演も増えていくかもしれませんね。
posted by カーサ at 04:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ロボット・アンダーワールド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月12日

不当な「効用」表現がロボット普及の障害になり得る事例

TV通販番組で乗馬型機器「ロデオボーイII」を実際よりも著しく体重を減らす効果があるように紹介したとして、公正取引委員会はテレビ朝日に対して景品表示法違反に当たる恐れがあると警告しました。

機械の不具合でメーカーが機械を回収するというのはありがちですが、機械の「効用」について「優良誤認」があったとして、機械を紹介した「メディア」が警告されるのは珍しいことです。

公取委は「大きな影響力のあるメディアであり、厳しい対応を求めた」としています。

新しい機械であるロボットは、消費者にその効用をわかりやすく説明する必要があります。

そのため、説明時間もじっくり取れ、インフォマーシャル(記事+広告)型なTV通販は、ロボット販売にもっとも適した媒体です。

また、TV通販には家電や美容製品を短時間で何億円も売りまくるカリスマ通販員がおり、ツボにはまれば短期間で大きな売り上げが期待できます。

実際、「ロデオボーイII」のような乗馬型機器や掃除ロボットなどは頻繁に紹介され、売り上げも伸ばしています。

TV通販はもっとも効果的なロボットのプロモーションチャネルとして、今後も活用されていくでしょう。

ただし、過大で不当な「効用」表現がロボット普及の障害になり得る可能性のあることを、今回の公取委の警告は示しています。
posted by カーサ at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | ロボット・アンダーワールド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月02日

本当に海を越えるのか、ロボットベンチャー

今年2月、韓国は「知能型ロボット開発および普及促進法(ロボット特別法)」を成立させました。

これは国内ロボット産業の育成だけでなく、海外の先端技術企業への出資なども積極的に支援していくというもの。

先日、日本のロボットベンチャー「テムザック」と韓国知識経済部との間で、韓国への事業進出優遇措置に関する覚書が交わされました。

テムザックのほかにも、最近、自社製品に関心を示すアメリカや韓国、台湾に新たな販路を期待するロボットベンチャーの動きが、感じられます。

また、マイクロソフトも日本のロボットベンチャーへのソフトウェアでの提携に積極的です。

その一方、ロボット開発に取り組む日本の大手企業は、海外展開・提携に対して非常に慎重です。
その理由として、
@安全面、メンテナンス面、品質面などメーカーとしての責任
A国内でさえ、まだ事業になっていない
B技術流出のリスク など

ロボットの開発支援は行われていても、ロボット普及の見通しがいまだ不透明な日本市場。
ロボットベンチャーには、大手企業のような体力はありません。

背に腹はかえられない、渡りに船というのが、偽らざる気持ちのような気がします。
(つづく)

参考 :
メーカー担当者の言葉(2) (2008.3.1)
ロボットメーカーが鞍替えを決断する日 (2007.7.5)
posted by カーサ at 10:52| Comment(0) | TrackBack(0) | ロボット・アンダーワールド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月19日

タタ、恐るべし

1月に30万円を切る超低価格車「Nano」を発表したインドの自動車メーカー、Tata Motersが、今度は世界初の空気動力自動車の製造、販売を計画しているようです。
Tataからの正式発表はまだありませんが、英国BBCが伝えています。

この空気動力自動車はフランスのベンチャー企業MDIエンタープライゼズが開発した「OneCATs(ワンキャット)」。

この「OneCATs」は、車体に設置されたタンクに圧搾空気を満たして動力にし、短い距離の都市部では圧搾空気を使い、長距離走行時にはガソリンを使うハイブリッド車のようです。

車体はグラスファイバー製でとても軽く(350kg)、空気動力でも時速50kmは出るようで、しかも燃費はリッター50km。

インドでは来年、50万円強という低価格で販売されるようです。

とはいえ、本当に市販化されるのか、軽量化の安全面は大丈夫なのかなど、「OneCATs」がすぐに日本で販売されるとは思えませんが、電気よりさらに環境負荷の少ない「空気」を動力源に使うクルマの登場は、日本の自動車メーカーに大きな影響を与えるかもしれません。

参考
The People’s Car (2008.1.11)
マス出る国 (2008.1.13)
移動する家電 (2008.1.15)
posted by カーサ at 21:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ロボット・アンダーワールド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月18日

前へ、ロボット

明治大学ラグビー部の合言葉は、「前へ」。 
重量フォワードがまっすぐ前へ突き進むそのラグビースタイルは、武骨な力強さが魅力です。

Boston Dynamics社の「RHex」は、ジャングル、山道、階段、湿地、水中、鉄道の線路、急な斜面など、どんなところにでも突き進むタフなロボット。

がむしゃらに「前へ、前へ」と進むその姿には、すがすがしささえ感じます。

Boston Dynamics社はこれまでも戦地や惑星探査用として、「BigDog」や「RiSE」など、一度見たら忘れられないロボットを開発しています。

多機能で見た目も美しいロボットも大切ですが、単純で武骨だけど、とにかくタフなロボットもまた、魅力的です。
posted by カーサ at 10:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ロボット・アンダーワールド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月09日

アーバンとガンダムに見る両用技術戦略の大きすぎる溝

日本とアメリカで、軍事に係わるイベントがそれぞれ行われました。

アメリカではDARPA(米国国防総省高等研究計画局)主催による無人ロボットカーのレース「DARPAアーバン・チャレンジ」。

過去2回の砂漠地帯でのレースとは違い、今回は空軍基地跡に交差点や駐車場などを設定し、交通法規の遵守、有人運転車との混走など、実際の市街地を想定したルートで走行するというもの。

日本では、防衛庁技術研究本部主催の軍事技術に関する講演と展示会「防衛技術シンポジウム2007」が開催されました。

特に展示セッションでは、「ガンダムの実現に向けて」と名づけられた「先進個人装備システム」が、インターネットなどで話題となり、多くの見学者が訪れていました。

一方は優勝賞金200万ドル(約2億3000万円)を賭けた真剣勝負。
イラクヤアフガニスタンでの実戦配備を目的としたロボットテクノロジーの純粋な軍事利用ですが、当然その先には自動車の自動運転への活用という大きな拡がりが想定されています。

片や「ガンダム」。展示品には「先進個人装備システム」をはじめ、おもしろい技術がたくさん見られましたが、自衛隊だけをユーザに想定しているため、非常に内向きでこじんまりとした印象です。
このまま死蔵していく技術、アイディアもたくさんあるのではと感じました。

同志社大学大学院の村山裕三教授が指摘しているように、
「優れた技術を持つ民間企業が入り込めるシステムの構築」、民生技術をシステムとして軍に転用する両用技術戦略という視点がやはり必要な気がします。

参考 : 科学技術連携施策群「テロ対策のための研究開発−現場探知システムの実現」シンポジウム

グランド・チャレンジU インテルの戦略 (06.1.25)
グランド・チャレンジ (06.1.10)

※フォルクスワーゲン社は今回のアーバン・チャレンジへの協力をホームページで掲載しています。
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2007年08月17日

ロボット市街戦

NHKBSで放映された「証言記録 マニラ市街戦」。

レイテ島沖海戦で主力戦艦を失った日本海軍は、陸軍の意向とは反対にルソン島に上陸した米軍を首都マニラで迎え撃つことにします。マニラ市民100万人を人質にする形で。

銃撃や狙撃、夜間の斬りこみで反撃する日本軍に対し、米軍は激しい無差別砲撃を行います。

そして米軍の支援を受けたフィリピン人抗日ゲリラ、日本軍により組織されたフィリピン人密告者が複雑に絡み合い、双方が人を見れば敵と思う極限状況の中でフィリピン人への殺戮が重ねられていきました。

1ヶ月に及ぶ攻防戦により、日本軍16,555人、米軍1,010人、マニラ市民10万人が戦死。

番組は、何故このような悲惨な状況になっていったのかを、日米の元兵士、フィリピン人生存者の証言によって明らかにしていきます。

市街戦は民間人の中に工作員や武装勢力が紛れこむため、誰が敵なのか、敵がどこにいるのか、その判別が難しく、勢い疑心暗鬼となってヤラレル前にヤッテしまえという異常な精神状態になりやすく、レバノンやモスタル(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)でも、また現在のイラクでも多くの民間人が市街戦の犠牲になっています。

イラクで米軍が軽機関銃を装備したロボット(SWORDS)3台を実戦配備したという報道がありました。

まずは遠隔操作による偵察とパトロールで使われるようですが、一人の米兵も無駄死にさせたくない米軍は、今後ロボットの実戦配備を増やしていくと思われます。

正規軍、武装勢力、ロボットによる市街戦で民間人が殺戮されたというニュースが届く日も近いかもしれません。

ロボット兵器の行方 (06.7.14)
ヒズボラ・ロボット・アタック (06.7.19)
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2007年01月02日

指数関数的に加速した先

元旦にNHK BSで「未来への提言」が再放送されていました。
発明家、起業家のレイ・カーツワイル氏が「テクノロジーの進化を予言する」として登場しています。

カーツワイル氏は21世紀のキーテクノロジーとして遺伝子工学、ナノテクロジー、ロボティクスを挙げており、特にナノテクとバイオテクが融合した超極小ロボット「ナノボット」が人体内部を駆け巡ることで、人間の寿命が劇的に延び、また身体能力が増幅される、としています。 

カーツワイル氏が1999年に出版した「スピリチュアル・マシーン コンピュータに魂が宿るとき」(翔泳社)の中で、
テクノロジーは、本質的に加速的プロセスであり、テクノロジーの進化は指数関数的に加速する。
2029年には1000ドルのコンピュータが人間の脳1000人に相当する計算能力を持つようになる」とし、
その先には、ナノボットなどにより強化された肉体(ハードウェア)を得た人間の脳(ソフトウェア)は、
「最終的にハードウェアとその寿命から独立したものになり、人間の不死性は、頻繁に注意深くバックアップをとるという問題に変質する」と述べています。

つまり脳はソフトウェアとして「不死の生命体」になる、というのです。
<つづく>
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2006年12月17日

バブルの扇子は宇宙で花開く

今年のクリスマスシーズンはイルミネーションも華やかで、街ゆく人々の表情もかなり「ゆるく」なっている感じがします。

ミニバブルとかいわれていますが、先月、本家バブル時代を思わせるイベントが東京大学を会場に行われました。

そのイベントは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙をテーマに新しいビジネスを募集する「宇宙オープンラボ」に応募、採用された「宇宙旅行服デザインコンテスト」。

このコンテストは、高度100kmへの宇宙旅行で着る公式宇宙旅行服を開発するデザイナーを公募するというもので、
882点の中からトップ11の最終審査が行われました。

しかし、見ているうちにだんだんイライラし、怒りがこみ上げてきて、途中で退席してしまいした。

僕は長いことイベントや展示会に関わっていたので、どんなイベントであっても、安易な批判はしたくないのですが、
そのコンテストで選ばれた作品はどれも、幼稚で、想像力に乏しく、上っ面な見せ掛けに終始していました。
どの服からも宇宙の現場の「リアリティ」さがまったく感じられません。

宇宙へのしきいを下げ」、宇宙とファッションとの接点を探るという意図や
あえて機能的なデザインを追及しない」、という審査基準はまぁわかるとしても、
このコンテストになぜJAXAが多額な経費(年に最高3,000万円)を使う必要があるのか、まったく理解できません。

「宇宙旅行の服の心配をするなんて、まだまだ先のこと。しょせん若い娘向けPR」であり、ムキになることはないのかもしれませんが、
JAXA内でこのコンテストがどのように思われているのか、気になります。
posted by カーサ at 14:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ロボット・アンダーワールド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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