2011年08月30日

「野田に習え」と言わしめるほどの

JR津田沼駅は北口と南口では街の様子がだいぶ異なります。
一言で言うと、北口は賑やかな繁華街。南口は落ち着いた文教地区。
これは駅を挟んで北側が(主に)船橋市、南側が習志野市という行政の違いからきています。

その北口で、長年街頭演説をしてきたのが、民主党新代表に選出された野田佳彦氏。
大臣になるまで25年続けてきたそうで、僕も時折(通常は南口を利用しているため)マイクを持って演説する野田氏の姿を見ていました。

一口に25年といっても、それは大変な年月。
通勤の忙しい時間に、主義主張をじっくり聞いている人などほとんどいません。それでも自分の想いを訴え続けていくには、相当の覚悟と忍耐、気力が必要なはずです。
まさに「鍛錬」といってもいいと思います。

民主党代表選挙での5人の候補の演説を聞きましたが、野田氏の演説には現場叩き上げの力強さがあり、「鍛錬」の成果がいかんなく発揮されていると感じました。

野田氏の父親は日本の最先鋭部隊として知られる習志野第一空挺団。

「習志野」の由来は、明治天皇が陸軍演習を観た後、指揮官の篠原國幹少将を称え、「篠原に習え」と演習地を「習志野原」と呼んだことから名づけられました。
軍郷から平和都市になった戦後も「修練・鍛錬の地」という気風が昭和の時代くらいまでは残っていました。

野田氏には、ひとつひとつ成果を積み上げ、その結果「野田に習え」と言わしめるほどの活躍を、期待したいと思います。


小さい街の全国レベルでの活躍 (2011.8.13)
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2010年09月28日

現代の紅旗征戎には

紅旗征戎吾が事に非ず」は、藤原定家の日記「明月記」にある言葉として有名ですが、
大陸にある現代の「紅旗征戎」に対しては、現代の日記(ブログ、チャット、ツイッター)でも、言うべきときに言うべきことを繰り返しきちんと言うべきでしょう。

ほんとーに、迷惑なんだよ!!



海底下のロボット対抗戦 (2006.7.12)
エチゼンクラゲスパイラル (2006.10.28)
メイドイン・ジャパン、原料エチゼンクラゲ (2007.1.29)
ヤラレ損では、いけない (2007.5.27)
ケンカの仕方 (2008.2.20)
とてもクラブで一杯飲もうという関係ではない (2008.3.13)
クールな国の聖火リレー (2008.4.10)
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2010年09月04日

政界のビッグリップ

民主党の代表選挙がはじまりましたね。
口当たりの良いリップサービスもあるでしょうし、候補者それぞれがどこを向いて話しているのか、よーく見極める必要があります。

そんな折、NHKの番組「サイエンスZERO」で、「暗黒(ダーク)エネルギー」について取り上げていました。

「暗黒エネルギー」は、重力に逆らって宇宙を膨張させる(物を引き離す)エネルギーのことで、このエネルギーによって宇宙の膨張スピードはどんどん速くなっています。

番組では、
『これまでにもたくさんの「宇宙」が存在したが、暗黒エネルギーの力が強すぎたため、物質ができる前に破壊されてしまった。
我々がいるこの「宇宙」は、たまたま暗黒エネルギーの力が少なかったため、星や銀河ができ、我々人類も誕生することができた』
とする、アメリカの宇宙物理学者の説を紹介していました。

この暗黒エネルギーが増え続けると、将来、銀河や星はもちろん、原子までもがバラバラに砕け散る「ビッグリップ」と呼ばれる宇宙の終末を迎えることになるそうです。

民主党代表の「暗黒エネルギー」が強すぎて、国がバラバラになりませんように ……


想像できない! (2010.1.5)
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2010年06月06日

さきがけ日本新党松下政経塾

今週、新しい政権がスタートするわけですが、そのキーワードは、「新党さきがけ、日本新党、松下政経塾」。
名前の挙がっている人だけみても、

菅 直人 (新党さきがけ)
前原 誠司 (松下政経塾、日本新党、新党さきがけ)
枝野 幸男 (日本新党、新党さきがけ)
野田 佳彦 (松下政経塾、日本新党)
長妻昭 (新党さきがけ)
玄葉 光一郎 (新党さきがけ)
荒井聰 (日本新党、新党さきがけ)
小沢 鋭仁 (日本新党、新党さきがけ)
原口 一博 (松下政経塾)
樽床 伸二 (松下政経塾、日本新党)

大いに期待したいと思います。

追記 : 菅内閣の閣僚・党役員


さきがけ塾のころ (2007.1.24)
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2009年11月17日

「事業仕分け」、傍聴しました。

行政刷新会議の「事業仕分け」。
仕分けの様子を実際に見てみた印象は、「極めて真っ当」というものでした。

評価の基本は、「事業/制度の必要性」、「国で行う必要性」、「緊急性」など。

専門性のある項目について、1時間という限られた時間の中でその必要性を判断することに批判があるようですが、あまり知らない項目でも、その事業の背景やどこに問題があるのかは、仕分け人と省庁の説明でかなりわかります。
また、仕分け人の指摘のほうが的を得ているのか、事業推進を説く省庁側の話のほうが納得できるのかは、互いのやりとりを聞いていれば十分理解でき、審議の経過を踏まえて下されるとりまとめ役の評決もきわめて妥当なものと思いました。

TVニュースでは、仕分け人と省庁担当者との激しいやりとりばかりがクローズアップされ、仕分け人が一方的に審議を進めているような印象ですが、省庁の担当者がその事業を本当に必要なのだと本気で説明すれば、仕分け人もなんとか予算を通してあげたいと援護する意見も出たりして、審議そのものに一体感が感じられる場面もありました。

予算が削られる省庁側からすれば、なんでうちだけと思うでしょうが、密室同然で決まり、惰性で続いてきた事業を本当はおかしいと思っている省庁関係者も多いと思うので、このような公開での評決は変革へのよいきっかけになるでしょうし、なにより外部の人にさまざまな点を指摘され、それに対して事業の必要性を本気で説明することは、担当者本人にとっても考えが整理され、事業にかける思いもより強くなるのでは。
また、指摘された意見からあらたなアイディアが生まれることもあると思います。

とりまとめ役も述べていましたが、「事業をただ切ることが主眼ではなく、国民みんなでよりよい制度を作っていくことが目的」であってほしいと思いました。

一方、仕分け人、特に議員は特定の事業に何年も携わる省庁の担当者を相手にするわけですから、彼らに負けないよう、今まで以上に勉強しなければなりません。

今後このような「事業仕分け」が都道府県、市町村レベルでも行われるようになれば、行政、議員共に緊張感が生まれ、また国民も予算決定場面に参加することで、税金の使途に目を光らせることができ、自然とよい国づくりをしていこうという風潮になっていくのではないかと感じました。

財務省印刷局になんで体育館とプールが必要なのだ、それこそムダじゃないかなど、いろいろな意見がある「事業仕分け」ですが、時間が許せば是非会場で体験してみてください。
どの項目の審議も大変面白く、きっとすべてを傍聴したいと思うはずですよ。


ロボットの便利な言葉と、新政権の動向。 (2009.9.7)
上映時間2時間45分のドラマ (2009.9.17)
さきがけ塾のころ (2007.1.24)
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2009年09月17日

上映時間2時間45分のドラマ

深夜に行われた「鳩山内閣新閣僚記者会見」。

官房長官を皮切りに、最後の行政刷新担当相まで、就任の抱負やこれからの決意などを自分の言葉で語ったおよそ2時間45分は、それぞれの閣僚の人柄がストレートに伝わり、とてもおもしろい記者会見でした。

それに引き換え、「各省庁の事務次官や長官による定例記者会見を行わないのは言論統制ではないか」と同じ質問を執拗に繰り返していたマスコミ記者たちの旧態然とした姿もまた印象的でした。

ロボットの記者発表会などでもときおり見かけますが、とんちんかんな質問を偉そうにするマスコミ記者こそ政権交代が必要でしょう。

ともあれ、鳩山首相をはじめ、川端文部科学大臣、国家戦略局・科学技術政策担当の管直人氏など理系の人が多いのもこの内閣の特徴であり、ロボット関係者にとってもまずは今後に期待したいところだと思います。


ロボットの便利な言葉と、新政権の動向。(2009.9.7)

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2009年09月07日

ロボットの便利な言葉と、新政権の動向。

iRobot社は、1991年に設立してからさまざまなタイプのロボットを作っては、発売までしますが、まったくうまくいかず、やっと10年目にして自動掃除機「ルンバ」の実用化にこぎつけます。「ルンバ」はユーザーに支持され、世界で300万台を売り上げる商品にまで成長しました。

現在、日本の多くのサービスロボットも長い開発期間をかけて、実用化の道を模索しています。

実用化されるまでの間、ロボットのような革新的モノ作りの世界には、とても便利な言葉があります。
その名は、「実証実験」。

プロトタイプといわれる試作機を作って、街中で動かしたり、ユーザーに使い勝手を聞いたりします。

その際、取材記者から必ず聞かれる質問が、
「いつ頃実用化(発売)されますか?」

そしてその答えは、大体いつも決まっています。特に研究機関などでは。
「4〜5年後の実用化を目指します」

民主党が選挙に勝った後、まだ内閣も決まらないうちから、マスコミの報道はヒートアップしていますが、民主党も結党してからまだ10年余。

ユーザー(国民)の声(選挙)を聞いた民主党は、これからさまざまなプロトタイプ(政策)を特定の場(国会や官庁)で実証実験(官僚対策など)を行い、その成果(予算や法案)を、「実用化」していくことになるわけですが、本当にそれが有効な政策で国民に受けいれられるものなのかは、やはりやってみなければわからない部分も多く、それなりの時間がかかるはずです。国民の反応によっては改良する必要も出てくるでしょう。

国民の生活に直結する政治はロボットとは違い待ったなしですが、新政権の動向を短期的に判断するのではなく、ある程度の期間はじっくり見守る姿勢が必要だと思います。

もっとも、ロボットの開発では「4〜5年後の実用化」が言葉だけに終わることが多々あるけれど。
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2009年08月30日

白黒はっきりさせることのしっくりこない感

ずっと苦しんでいた便秘が一気に解消されて、やっとすっきりした気分だけど、なにか腑に落ちないというのが、今回の衆議院議員選挙結果の率直な感想です。

政権交代が実現したことは良かったと思いますが、小選挙区比例代表並立制という選挙制度について、あらためて考えさせられました。

この制度でもう何回か選挙を経るうちにもう少しこなれた感じになるのかもしれませんが、なにかしっくりこない感がつきまといます。

それは例えば、人型二足歩行ロボットか、そうではないロボット、いずれが実用的なのかを選ぶようなもので、本来ロボットには実用的ではないけど人を癒すロボットもあれば、災害の時だけ活躍するレスキューロボットもあるのに、それらの存在が無視されていくような感じ。

このロボットの例えは、相当強引で飛躍し過ぎですが、白か黒かだけではなく、第三者の多様な意見が反映される制度のほうが、日本人の国民性に合っているし、より健全な気がします。

いずれこの選挙制度の見直しがきっと行われることと思います。
そうでなければ、これからもそのときの「風」や「空気」や「雰囲気」で白黒だけが決まってしまう。
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2009年01月21日

希望と善以外は何一つ生き残ることができない真冬の日に

多くの人に期待され、喜ばれ、祝福される人の笑顔を見るのは良いものです。

オバマ新大統領の就任演説は、挑戦者であったこれまでの強い姿勢から、責任ある立場に立った人の顔に変わっていました。

そこには、キャッチーで勇ましい言葉の羅列はなく、ひと言ひと言自分に言い聞かせるような、真摯で謙虚な言葉が述べられていました。

そして、19分間の演説は次の言葉で締めくくられました。

「希望と善によって、氷のように冷たい流れにもう一度勇敢に立ち向かい、来る嵐に耐えようではないか。子々孫々が今を振り返った時に、我々が試練の時に旅を終えることを拒否し、引き返すこともたじろぐこともなかったということを語り継がせようではないか。
地平線に視線を定め、神の慈悲を身に浴びて、我々は自由という偉大な贈り物を前進させ、将来の世代に安全に送り届けたということを」

そう、前を向いて、いきましょう。


参考 オバマ新大統領の就任演説内容(全文) 日経新聞 1月21日


ロボットでメシが食えるか(2006.1.14)
残された10年 (2006.6.12)
後は「やるだけ」(2006.8.16) 
ロボット普及の前倒し(2006.10.24)
イノベーション25 中間とりまとめを、読む(2007.3.1)
伊野辺家と世界の人々(2007.3.14)
恐るべき子供たちに見放された日本の進むべき道(2007.7.2)
サービスロボットの実用化とオズの魔法の言葉(2007.12.9)
人知らずしてうらみず(2008.1.26)
すべてのロボット関係者に青いバラを!(2008.2.3)
幸せの尺度(2008.10.9)
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2008年12月10日

しかと見る必要

製造業での非正規労働者の人員削減、解雇が大きな社会問題になりはじめています。

これまで、企業の社会的責任(CSR)を掲げ、日本の生きる道は「モノづくり」と喧伝してきた大手メーカーが、今真っ先に行っているのが、製造現場での「人減らし」。

アメリカの金融不安に端を発する世界的な景気減速を、一企業の経営責任と言い切るほど単純なものではありませんが、危機に及んで大手メーカーがどのような対応をとるのか、しかと見る必要があります。

そんな中、公務員のボーナスが支給されました。

収益を上げる必要もない公務員に、
国民の税金で給与をもらう公務員に、
失職の不安のない公務員に、

何故、ボーナスは支給されるのでしょう。

それは、「月給の半期ごとに期末手当を支給する」と給与条例で定義されているから。

会社の業績に連動して支給額が増減する企業のボーナス(賞与)とは、意味が違います。

業績が悪化すれば、即時解雇の対象となる非正規労働者がいる一方で、
仕事の出来に関係なく、半年ごとのボーナスやさまざまな手当、多額の退職金が税金で保証されている公務員たち。

公務員にも言い分はあるでしょう。

でも、腹が立ちます。
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2008年09月03日

自戒の言葉として

福田首相の辞任会見。
特に感想はありませんが、中国新聞の記者が最後に放った「総理の会見が国民にはひとごとのように聞こえる」という質問は、メディアに携わる者誰もがハッとしたのではないでしょうか。

誘拐された人は、犯人と過ごす期間が長くなると、誘拐犯たちにある種のシンパシーを感じるようになるといわれます。

どの分野、どの業界にしろ、そこにどっぷりとつかってしまえば、いつの間にか客観的で批判的精神が薄れていきます。
特に権威や権力に対する、客観的かつ批判的精神の欠如は、メディアの「死」を意味します。

当の記者は質問の意図として、「これまでの取材や、会見を聞いていて疑問に思ったことを率直に聞いただけ。それ以上でもそれ以下でもありません」と発表しています。

どのようなメディアであれ、疑問に思ったことを率直に聞く姿勢の大切さを象徴した質問だったと思います。
自戒の言葉とすべきでしょう。

参考 : 夕刊フジ 9月3日

ジェミノイドを一番必要としている人に (2007.9.24)
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2008年07月14日

恥を知れ、アメリカ

111ヶ国がクラスター爆弾の原則禁止を採択した「ダブリン会議」。

会議にオブザーバーとして参加し、各国代表への水面下での説得交渉や、禁止を求める国際世論の喚起など、条約採択に向け積極的に活動したクラスター爆弾連合(CMC)。

その12日間の活躍を追ったドキュメンタリーがNHKBSで放送されました。

CMC は250を越すNGOの国際連合体。

議長のサイモン・コンウェイ氏は英国の元軍人で、NATOのコソボ紛争の爆弾処理に従軍し、クラスター爆弾の非人間性と、その爆弾の製造国が母国だったことへの強い怒りが、NGOに参加した動機だといいます。

それだけに各国への交渉も大変説得力があるのですが、
番組では、会議不参加のアメリカが参加国に条約を採択しないよう圧力をかけていることを知ると、すぐさまダブリンのアメリカ大使館前に抗議に出かけ、
「恥を知れ、アメリカ!」と連呼するシーンや、
最後まで部分的規制を主張するイギリスの姿勢を覆すため、退役将軍たちを説得して、クラスター爆弾反対の意見書をタイムズ紙に出すことに成功する様子が映し出されていました。

元将軍がクラスター爆弾禁止に賛成するのでは、イギリス政府としても採択に賛成せざるを得なかったようです。

この丁々発止の迫力ある展開は、まるで小説や映画を観るようです。

CMCはきっと将来、ノーベル平和賞を受賞すると思いました。

参考 : 小よく、大を制す (2008.6.5)
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2008年06月05日

小よく、大を制す

先週から今週にかけて大変重要な国際会議が3つ開催されました。

アフリカのほとんどの国が参加し、U2のボノもかけつけた「アフリカ開発会議」(横浜)、
バイオ燃料による穀物価格の上昇など新たな食料問題について話し合った「食糧サミット」(ローマ)、
そして、クラスター爆弾の禁止を初めて採択した「ダブリン会議」。

特にダブリン会議は、最終日にクラスター爆弾の即時全面禁止を全会一致(110ヶ国)で採択した画期的なものでした。

この離れ業をまとめあげたのがノルウェーの外交戦略。

ノルウェーはこれまでもパレスチナ (1993年)やスリランカ(2006年)の和平交渉に積極的に関わっており、
北欧の小国が、地理的に遠く離れ、複雑で込み入った紛争の仲介役を何故買ってでるのか、不思議に思っていたのですが、NHKのクローズアップ現代「ノルウェー“小国”の外交戦略」を見て、わかりました。

先の世界大戦では中立的な立場だったにもかかわらず、戦争に巻き込まれてしまったノルウェーは、ナチスドイツに5年間も占領されてしまいます。

そのため、様々な紛争をなくすことが自国の利益(独立の維持)に適うこと、またグローバル化により遠く離れた国の紛争が回りまわって自国の脅威になることを、身を持って体験します。
それが、「国際貢献はわが国の文化」とさえ言い切る「仲介外交」戦略の原動力となりました。

「仲介外交」の極意は、
@世界のNGOと連携して、国際世論を盛り上げ、合意に消極的な国の国内世論を喚起、活用する。
A大国との2国間外交ではなく、国際世論を巻き込み、多国間外交をする。
B参加国共通の利害を見出し、相手を説得する

このダブリン会議でも、当初条約採択に反対していた英仏独を、巧みな外交戦術で切り崩していきます。

世界のクラスター爆弾の70%を保有する米露中が不参加とはいえ、今回の条約案は、現在使われているクラスター爆弾の99%を完全廃棄するという大変意義ある内容。

もちろん、条約を批准するかどうかは各国にまかされます。

今回受け入れを表明した日本も、侵略された場合の防衛手段として、また米国との軍事協力の関係から、反対する意見が早速防衛省から出されています。

番組では、ノルウェーが小国であるための限界として、合意までは達成できるが、合意を実行するまでには至っていない点を指摘していました。
実際、パレスチナやスリランカの和平交渉も暗礁に乗り上げています。

そこで日本の役割として、
サミットなどを通じて大国に直接働きかけること。平和外交を通じてノルウェーなどの小国と保管しあう関係を築くこと。その重要性を強調していました。

◆クラスター爆弾禁止条約案骨子◆

・「最新型」爆弾の一部を除き使用、開発、製造、保有、移転を禁止する。
・原則8年以内に在庫を廃棄する。
・不発弾を10年以内に処理。爆弾使用国は処理に協力する。
・被害者を支援する。
・非加盟国との軍事協力・作戦に関与できる。


参考 :
イベントレポート 「対人地雷の探知・除去を目指した試作機の発表展示会」(2006.7.4)
陸・海・空ロボット (2006.7.11)
ロボット兵器の行方 (2006.7.14)
ヒズボラ・ロボット・アタック (2006.7.19)
慶びの地と哀しみの地 (2006.9.6)
忘れられた人々、忘れた人々。 (2006.9.8)
「アフリカ」と洞爺湖サミット饅頭 (2007.6.11)
ロボット市街戦 (2007.8.17)
アーバンとガンダムに見る両用技術戦略の大きすぎる溝 (2007.11.9)
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2008年04月10日

クールな国の聖火リレー

北京オリンピックの聖火リレーを巡る世界各地での暴動とゴタゴタ。
そこには中国のチベット政策や人権問題への直接的な怒りがあります。

とはいえ、この問題に対する日本政府の対応は、中国に気をつかって、すっかり及び腰。
せっかくダライ・ラマ14世が日本に立ち寄ったのに、会談したのは安倍前首相夫人・アッキー(久しぶり)という「奇策」ぶり。

それでも26日に長野で予定されている聖火リレーでは、
夏の洞爺湖サミットを控えていることもあり、警察はその予行練習を兼ねて、ここぞとばかり徹底した警備体制を敷くことになるのでしょう。

黄砂、エチゼンクラゲ、越境汚染、ギョウザ食中毒、海賊版DVD、サッカー日本代表への愚劣な行為 ・・・ 

チベット問題に限らず、目に余る隣人の迷惑行為に怒りを覚える人は多いはず。
しかし日本は、日本独自のやり方で抗議すべきです。

例えば、「牛歩戦術」。

長野の200名の聖火ランナーは、走るのではなく、歩く。 しかも、ゆっくりゆっくり、時には立ち止まりながら ・・・

牛歩戦術という日本独自の非暴力、直接行動は、国際社会からもきっと、「さすが、クール・ジャパン」と歓迎(?)されることでしょう。

参考
理想のオリンピック(2006.7.9)
海底下のロボット対抗戦 (2006.7.12)
慶びの地と哀しみの地(2006.9.6)
忘れられた人々、忘れた人々(2006.9.8)
エチゼンクラゲスパイラル(2006.10.28)
メイドイン・ジャパン 原料エチゼンクラゲ(2007.1.29)
ヤラレ損では、いけない(2007.5.27)
「アフリカ」と洞爺湖サミット饅頭(2007.6.11)
フリージャーナリストの死(2007.9.28)
ケンカの仕方(2008.2.20)
とてもクラブで一杯飲もうという関係ではない(2008.3.13)
大きなテーマにカコツケテ(2008.3.24)
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2008年04月03日

高齢者のネーミング

縄文時代は古い年代から順に、草創期、早期、前期、中期、後期、晩期と呼ばれています。

4月1日からはじまった後期高齢者医療制度。
2006年の医療制度改革で、65〜74歳を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と位置づけました。

しかし、年配者から「勝手に線引きされ失礼だ」「末期と言われた気がする」といった批判が続出。
福田康夫首相は「周知不足で、ネーミングもよくない」と、通称を「長寿医療制度」とするよう厚生労働相に指示しましたが、これはこれで「長寿医療制度といわれても、何を意味するのかすぐに分からない」などの批判が相次いでいるようです。

超高齢化時代とはいえ、元気なお年寄りが多い現代。

介護・医療費がもっともかかるのが「後期高齢者」世代であるにしろ、そこには「75歳も100歳もたいして違いがない」かのような、老人十把一からげなニュアンスが感じられます。

人生50年の時代には、青年、中年、老年と大雑把でも良かったのですが、超高齢化時代になると老年にもっとバラエティ豊かなネーミングが必要になってきているのに、
老年全部を「高齢者」では、あまりにも味気なさ過ぎます。

個人的には、ゆったりと人生を楽しむイメージの「ご隠居」という言葉が好きなのですが、人生の荒波を乗り越えてきた人にふさわしく、また年をとるのも悪くないなと思えるような素敵な言葉があるといいですね。
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2008年03月24日

大きなテーマにカコツケテ

北海道洞爺湖サミットの開催が決まって以来、警察による駅や空港、繁華街などでのNBC(核、生物、化学)や爆発物のテロ対策訓練が頻繁に実施され、テロの危険性と警備の必要性がTVや新聞を通して、盛んにPRされています。※1

国土交通省は、地球温暖化による豪雨の増加で、河川の治水安全度が今世紀末に現在の半分から4分の1程度にまで下がると試算しました。

気温上昇に伴う降水量の増加や豪雨の頻度が高くなるため、現在の整備のペースでは間に合わない恐れがあり、洪水を前提とした街づくりなど、発想の転換が必要なのだそうです。※2

「テロとの戦い」や「地球温暖化防止」など、誰もが反対しにくい大きなテーマにカコツケた役所の「論理のすり替え」、「巧妙な税金のムダ使い」を防止するための戦いのほうが余程重要ですね。

※1 毎日新聞ほか (3/6)
※2 読売新聞 (3/18)

地球温暖化・「本気」ではない人々へ (2007.5.25)
「アフリカ」と洞爺湖サミット饅頭 (2007.6.11)
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2008年03月13日

とてもクラブで一杯飲もうという関係ではない

1494年にスペインとポルトガルの間で結ばれたトルデシリャス条約。

これは「新世界」における紛争を解決するため、ローマ教皇の承認によって子午線の東側をポルトガルに西側をスペインにと、ヨーロッパ以外の新領土の分割方式を取り決めたもの。

この21世紀に、似たような話が出てきたのには、驚きました。

真相はわかりませんが、中国海軍幹部が米中による太平洋の「東西分割管理」の提案を米太平洋軍に行ったというのです。

それは、ハワイ以東を米国が、ハワイ以西を中国が管理するというもの。

沖縄以西を中国の国防圏としてきた従来の構想を大きく踏み出し、台湾ばかりか、日本もまとめて中国領に、ということでしょうか。

米太平洋軍司令官は「冗談だとしても、人民解放軍の戦略構想を示すものだ」とし、
「とてもクラブで一杯飲もうという関係ではない」と語ったと新聞は伝えています。※

※産経新聞 (2008.3.12)

参考 :
海底下のロボット対抗戦 (2006.7.12)
ロボット兵器の行方 (2006.7.14)
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2007年09月28日

フリージャーナリストの死

ミャンマーでの日本人フリージャーナリストの死は、映像を見る限り明らかな「殺害」です。

「国際報道安全研究所」によると、過去10年間に世界で殺害されたジャーナリストは約1000人。(イラク戦争開戦後に死亡したジャーナリストは130名を超えます)
ジャーナリストが最も命を失う危険性の高い国として「ジャーナリスト保護委員会」は、フィリピン、イラク、コロンビア、バングラデッシュ、ロシアを挙げています。
また「国境なき記者団」によると、イランではクルド人ジャーナリストが相次いで死刑になっています。

日本は2001年から2005年まで、ミャンマーに総額約6129億円の資金援助(ODA)を行っています。(内訳 円借款約4030億円、無償資金協力約1773億円、技術協力約326億円)
日本の対ミャンマー経済協力はダントツの世界一位であり、2004年の実績では2位の英国の2倍以上となっています。

もちろんミャンマーが軍事政権下にあるため、資金協力はかなり限定的な分野に行われているようですが、それでもミャンマーに多額の資金援助を行う理由として外務省は、
「ミャンマーが中国、インドという大国の間に位置する地政学的重要性、日本にとって重要なパートナーである東アジア諸国連合の一員」であることを挙げています。

9/14にはミャンマーへの「ポリオ予防接種」の緊急無償資金協力約1億1700万円が決定されたばかり。

リスクを省みず、真実を報道することに命を張るフリーの日本人ジャーナリストを国が守ることができないのなら、せめてその償いはさせるべきだし、
真相究明に時間をかけるのではなく、断固とした姿勢をもっと早く表明すべきです。
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2007年09月24日

ジェミノイドを一番必要としている人に

小学生の頃、風邪で学校を休んだ日の翌日は、学校にいくのがなんとも言えず気の重いものでした。

小学生のたった一日でもそうなのですから、一国の首相ともなればそのプレッシャーは相当なものでしょう。
まして全てを投げ出してしまった後では、その心情を推し量ることさえ想像をはるかに超えます。

30代を中心とした若い世代の「ウツ」が社会問題になっていますが、仕事を離れ、ゆっくり休むことはいいとしても、復帰する際の第一声をどのように迎えるのか、そのことを考えただけで職場に戻りたくないと思い悩む人も多いのではないか思います。

ATRの石黒研究室の「ジェミノイド」は、本人とそっくりの分身を遠隔で操作できるアンドロイドですが、将来、遠方の会議への代替出席などの活用のほか、ウツなどで職場を休んでいる本人に代わって、そこに「存在」することでそれまでと同じようにコミュニケーションが取れたり、本人が職場復帰できるまでの代替として活用されるようになるかもしれません。

ジェミノイドを活用することで病んでしまった人の職場復帰がスムーズにできるよう、
まずは、首相や閣僚のジェミノイド作りからはじめるというのはいかがでしょう。
posted by カーサ at 16:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ポリティクス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月15日

今日的な意義としての東京裁判

敗戦から62年の今日。戦争を体験した人が少なくなる中で、あの戦争は何であったのかを検証する様々な企画や催しが各地で行われています。

NHKスペシャル「パール判事は何を問いかけたのか〜東京裁判・知られざる攻防〜」は、連合国を中心とした11ヶ国の判事団の多数意見により、25人が有罪となり、7人が死刑となった極東国際軍事裁判(東京裁判)で、ただひとり「全員無罪」を主張した裁判官(パール判事)を取り上げていました。

番組では、何故、彼が全員の無罪を主張するに至ったのか、パール判事の生い立ちや時代背景、パール判事と他の国々の判事とのやりとりを通して明らかしていきます。

インドのパール判事の主張は、明確です。
東京裁判で被告が問われた罪状、すなわち「平和に対する罪」「人道に対する罪」は、「事後法」であり、開戦当時、それらの罪を問うことは国際法上なかった、というものでした。

イギリスのパトリック判事を中心とする欧米の判事は、日本がドイツの同盟国であったことから、「ニュルンベルク裁判」でナチスドイツを裁いたのと同じ論旨、上層部による「共同謀議」を主張します。

小林正樹監督の「東京裁判」でもアメリカの判事がアメリカ軍による原爆投下を問題視していたシーンがありましたが、判事の間にも様々な意見があり、裁判そのものが空中分解する可能性があったことを番組は明らかにしていきます。

結局、パトリック判事の多数派工作が成功して、東条英機元首相をはじめとする7人が「平和に対する罪」「人道に対する罪」で死刑になりますが、
パール判事は1200ページを超える反対意見をまとめます。
そこには、日本軍が非戦闘員や俘虜に犯した残虐行為(南京虐殺やバターン死の行進)を糾弾すると共に、アメリカ軍による原爆投下も激しく問いただしています。

番組は最後に将来の大量虐殺や侵略の発生を抑止するのを目的に2003年に開設された国際刑事裁判所に触れ、「人道に対する罪」が現在では国際法として受け入れられていること、また「平和に対する罪」も国際法に取り入れるよう審議が進んでいることを紹介し、「東京裁判」の今日的な意義を問いかけていました。

ちょっと意外だったのは、マッカーサーが多国籍判事による「東京裁判」にあまり乗り気ではなかったということ。
日本軍によるパールハーバーの侵略など、アメリカ単独で始末をしたかったようです。
国連の意向を軽視して、アフガニスタンやイラクに侵攻し、為政者を裁いた今のアメリカの姿にも重なります。
(つづく)

参考 : 硫黄島の彼方(07.1.14)
posted by カーサ at 10:13| Comment(0) | TrackBack(1) | ポリティクス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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